パチンコ法人がプライベートブランド機を開発する理由
今回は質問にお答えします。
題名:ホールのプライベートブランド機について
日付:2018/08/08 23:35
いつも記事を楽しみにしています。
去年あたりからやすだのYASUDA7とかともえのトモラーとかホールのプライベートブランド(PB)機が増えてる気がします。
(全く知らなかったのですがダイナムなんかは昔からあったんですね)
そこでいくつか質問です。
1.
開発メーカーもバラバラなようですが、PB機が急に増えたのは、規制の緩和など何かきっかけになった出来事が何かあるのでしょうか。
2.
多分中身のプログラムや筐体はある程度既存の機種の流用で作っていると思っていますが、PB機作るのにどれくらいのロットから可能でいくらくらいかかるものなのでしょうか。
3.
JPSのTOWSERという機種のパネルなどのガワとサウンドだけ変えた台をプレゴがPBで出しているようなのですが、導入台数が数十台という記事を見ました。
世に台を出すのに必要な検定受けるのに、1回数百万かかるという話を聞いたことがありますが、これだと元を取るのは厳しい気がします。
プログラムやリール制御が同じ場合は検定を受けなくてもよいのでしょうか?
4.
実際PB機を入れることで集客に貢献している例はあるのでしょうか?
お時間のある時にでも回答いただければ幸甚です。
※質問はお問い合わせフォームより受け付けております。
必ず目は通していますが、返信や記事に取り上げられるかはお約束できませんので予めご了承ください。
どうも。
ご質問ありがとうございます。
今回はプライベートブランド機に関する質問ってことで、すでに世に出回っているプライベートブランド機をいくつか挙げてみます。
代表的なプライベートブランド機
YASUDA7
「ヤスダ」グループのプライベートブランド機。
リール左下の告知ランプが光ればボーナス確定となる完全告知マシンだが、設定1の機械割がなんと93.8%の激辛仕様となっている。
おそらく開発費を安く済ませるために一発で検定通過させるための試みであると思われる。
その一方で設定6の機械割は110.2%となっているが、ほぼ使われることはないであろう。
グレート69~TOMOLER~
関東圏内に31店舗を展開するパチンコチェーン「ともえ」グループ限定のプライベートブランド機。
2種類のボーナスのみで出玉を獲得していくノーマルタイプであり、リール左下にある「TOMOE CHANCE」ランプが点灯すればボーナス確定。
ともえグループの旧イベント日である6と9をアピールすることを目的に開発されたと思われる。
爆裂王~7のチカラ~
マルハンとアリストクラートが共同開発してリリースされたプライベートブランド機。
爆裂王というタイトルだけあって、かなりの荒波スペックであり
大当たり確率は1/319.6のミドルスペックながらも、1回の大当たり出玉獲得数が7000発という究極スペックを実現している。
ただし、これには裏があって7000発は全36ラウンドで振り分けられて出玉が排出されるのだが、アタッカー付近の釘が激辛のためパンク確率が非常に高く、平均ラウンド継続数は3ラウンド程度となっており、36ラウンド完走の可能性はわずか0.2%だったという実践報告アリ。
ちなみに、タイトルを爆裂王としたのは4号機時代に人気を博したアリストクラートの名機「爆裂王7」からとったのだと思われる。
▽爆裂王7
ドラマティック・レーシング
Dステーションのプライベートブランド機。
DステのレーシングチームをモチーフとしたパチスロART機となっており、ART中はレースクイーンのコスチュームや水着のお色気映像を堪能できる。
なお上の液晶画像のようにART終了画面でレースクイーンが全員集合したら設定6が確定となる。
ミルキー・アイランド
アイランドのプライベートブランド機であり、アイランド系列のマスコットキャラであるアイラちゃんを全面に押し出したA+RT機となっている。
ボーナス中はむろんアイラミツキの代表曲が映像で流れる。
ビッグボーナス中の音楽
レギュラーボーナス中の音楽
質問に対する返答
それでは、質問に対して返答しますね。
>開発メーカーもバラバラなようですが、PB機が急に増えたのは、規制の緩和など何かきっかけになった出来事が何かあるのでしょうか。
プライベートブランド機はパチンコグループのブランディングによる目的が最も強いと思います。
規制緩和は関係ないですね。
例えば今から10年前でもプライベートブランド機を作りたいのであれば作れたと思いますよ。
>多分中身のプログラムや筐体はある程度既存の機種の流用で作っていると思っていますが、PB機作るのにどれくらいのロットから可能でいくらくらいかかるものなのでしょうか。
自社で作ったことがないのでよく分かりませんが、聞いたところによると10~20ロットくらいから作れるようで、最初の1台を作ってしまえばその後の量産は安価でできるようです。
>JPSのTOWSERという機種のパネルなどのガワとサウンドだけ変えた台をプレゴがPBで出しているようなのですが、導入台数が数十台という記事を見ました。
世に台を出すのに必要な検定受けるのに、1回数百万かかるという話を聞いたことがありますが、これだと元を取るのは厳しい気がします。
プログラムやリール制御が同じ場合は検定を受けなくてもよいのでしょうか?
プライベートブランド機を作った関係者は、それを開発~出荷するのに数百万単位で予算を掛けたという話は聞いてませんので、何らかのそのようなシステムはあるかもしれません。
特にプライベートブランド機ではゲーム性が単純なものが多く、既存の台を面替えしたようなレベルですから検定には時間は要しないでしょうね。
ちなみにプレゴのプライベートブランド機は最低ロット数が存在するのは間違いないですが、1台あたり10万円程度であると聞いています。
>実際PB機を入れることで集客に貢献している例はあるのでしょうか?
プライベートブランド機で成功したという話はまったく聞きませんので、ホール側の自己満であると思われます。
そして、ホール側もプライベートブランド機で集客したり、または高稼働させて儲けようとは一切考えていないハズです。
「このホールは何か面白いことやっているな」「他の店とは違うよね」と客に思ってもらえばそれで良いのでしょう。
確かにそれがあるの否かは一つの差別化であり、ブランディングになりますからね。
また、基本的にこのような遊び心を実現できるのは資金に余裕のある法人ではないと無理なので、ヤスダや巴グループといった大型法人くらいしかできないですよね。だからこそブランディングになるということです。