これ本気で売る気あるの!?と思えた版権物のパチンコパチスロ台
パチンコ業界で働いていると常に新台情報が入ってくるわけだが、時折「こんな版権物が売れるわけねえだろ」と疑問視してしまう台も少なくない。
私はメーカーの人間ではないので、パチスロを世に生み出すのにどのくらいの開発費が掛かるのかわからないが、少なくともかなり多くの人間が膨大な時間と金を投資して新台を作るわけで、さらにそれが版権物となると著作権料まで支払わなくてはならない。
にも、関わらず
「ゲーム性は別としてこんな版権物の台がヒットするわけねえだろう。よく上層部はこんなクソ版権を買って台を開発するのにGOサイン出したよなぁ」
と思ってしまう台が実に多いのである。
今回はそのような「これ本気で売る気あるの!?よくこんな版権を買ったなあ」 と思えた版権物のパチスロ台をまとめてみた。
心して読んでほしい。
これ本気で売る気あるの!?と思えたパチスロ台
銀河英雄伝説
メーカー:ミズホ
導入開始:2009年09月
ガンダムシリーズなら分かるんだけど、銀河英雄伝説はないでしょw
もちろん作品そのものは不朽の名作なんだろうけど、パチスロ台にして流行るようなイメージが湧きづらい版権である。
浮浪雲
メーカー:北電子
導入開始:2011年11月
まったく分からない漫画だが、調べてみると全112巻の長編作だった。
とりあえずまあ、一般的にはマイナー過ぎる版権なんじゃないかと思うし絵が地味過ぎる。
とてもヒットするとは思えんw
イースI&II
メーカー:ロデオ
導入開始:2017年09月
キング・オブ・クソ版権。
この台を見た時に「なぜイース?」って真っ先に思った。
同じ時期に登場したロードオブヴァーミリオンであれば分からなくもない。
同じファンタジー物でもゲーセンで現役稼働しているので、ヒットする版権とは到底思えないがイースよりは遥かにマシである。
おそらくドラクエやファイナルファンタジーの版権物が作りたかったけど、それを買うのは無理なのでイースにした・・といったところなのだろうか。
ランボー怒りのパチスロ
メーカー:オリンピア
導入開始:2007年03月
こんなタイトルの台が流行るとは到底思えない。
ほぼ同じ時期に登場したパチスロ空手バカ一代であれば少しは分かる。
それに関しては、当時巨人の星のパチンコ台やパチスロ台がヒットしていたのでその路線であやかろうと思ったのだろうが80年代のアクションヒーローの版権物を2007年にリリースしてヒットするとは思えない。
機動戦士Zガンダム
メーカー:ビスティ
導入開始:2017年04月
ガンダムシリーズでさえそこまで強い結果が出ていなかった状況で、それよりももっとマイナーなZガンダムのパチンコやパチスロ台をリリースすることは理解できなかった。
Zガンダムという時点で当然ガンダムよりも間口が狭くなる。
・・と考えた時に、こんな台作る価値あるのか?と思えた版権です。
トゥームレイダー
メーカー:ビスティ
導入開始:2006年09月
4号機時代ですが、これも当時は首を傾げた版権物のパチスロ台でした。
この映画自体は2001年に公開されたので、公開から5年も経過しておりしかもそこまでヒットしなかった映画です。
バイオハザードなら分かるんだけど、トゥームレイダーをパチスロ台にするのは分からない。
ロリポップチェーンソー
メーカー:藤商事
導入開始:2016年12月
ロリポップチェーンソー自体がなんなのかよく分からないんだけど、調べてみると2012年に発売されたXボックスのアクションゲームとのこと。
ゲーム版権としてはマニアック過ぎるし、アメコミ系の台がウケた例は過去に一度もない。
萌えで攻めるにしても絵柄的にズレているし、流行る要素が一つも感じられない版権である。
サイバーブルー
メーカー:三洋
導入開始:2015年02月
これは世代なので知っていたが、約半年間しか連載されなかったマイナーな漫画をそれから26年後にパチスロ台にした意味が分からない。
おそらく作画が原哲夫ということで、花の慶次や北斗の拳シリーズのヒットにあやかりたかったのだと思われるがサイバーブルーでは流石に無理ということは、経営者でなくとも分かるのではなかろうか。
まじかる☆タルるートくん
メーカー:乳ギン
導入開始:2014年07月
ターゲット層がかなり不透明な版権物であるといえる。
少年ジャンプ世代を狙うにしては人気は中途半端であり、萌えやエロ路線としても中途半端なコンテンツであるといえよう。
エロに特化した「ドロロンえん魔くん」であれば作る意味は分かるのだが、タルるートくんをパチスロ台にする意味が分からない。
安田大サーカス
メーカー:バルテック
導入開始:2007年03月
安田大サーカスってこの時代流行ってたっけ?
こういう版権物は大コケするイメージしかわかない。
よく開発する気になるなぁ。
サイレントメビウス
メーカー:岡崎産業
導入開始:2015年04月
1988年から連載した全12巻の漫画であり、映画・小説・アニメにもなった。
やはり、それから25年後にパチスロ台にした理由がよく分からない。
かなり際どい描写が多い漫画だったんで、当時の私はだいぶお世話になった漫画ではあるが・・。
ビーストバスターズ
メーカー:SNKプレイモア
導入開始:2015年10月
餓狼伝説やメタルスラッグであれば分かるけど、ビーストバスターズはないでしょw
ビーストバスターズとは、1989年にSNKが開発・発売したアーケードのガンシューティングゲームですが、2015年に生きてる人のほとんどがそんなことは知る由もありません。
番外編 個人的に物申したい版権物
ルパン三世
メーカー:平和
導入開始:1998年11月(CRルパン三世V)
導入開始:2000年03月(パチスロルパン三世)
安定した人気を誇るルパン三世シリーズ。
国民的漫画であるだけではなく、パチンコパチスロにマッチしているコンテンツであるといえる。
牙狼
メーカー:CR牙狼XX
導入開始:2008年11月
こんな深夜番組の特撮モノの版権が流行るわきゃ絶対ないと思っていた。
・・んが、蓋を開けてみたら空前の大ヒット。
これだから何が流行るか分からないものである。
浜崎あゆみ
メーカー:ビスティ
導入開始:2011年06月
当時、浜崎がパチンコ台になるって聞いて絶対流行ると思った。
浜崎にリスペクトしたヤンキー系女子が打っている光景が、リリースされる前から目に浮かんだわ。
蓋を開けてみても新装初週から安定のアウト50,000発オーバーだったことを今でも鮮明に覚えている。
シンドバッドアドベンチャーは榎本加奈子でどうですか
メーカー:エレコ
導入開始:2004年03月
当時としては、かなり微妙なアイドルをパチスロ台にしちゃった感が満載だった。
当時の旧アルゼの迷走感が伺える。
ただし、この時代ってアイドルがパチスロ台になるってこと自体が珍しい時代ではあったよね。
だから旬のアイドルがパチスロ台になろうはずもなく、榎本加奈子レベルであればどうにかということだったんだと思う。
ただし、ゲーム性は逸材でありパチスロ必勝ガイドの年間アワードで1位に輝いた名機だった。
うまい棒
メーカー:エマ
導入開始:2009年04月
本気で売ろうと思って買い取った版権とは到底思えないが、明らかに狙っている感が見え隠れする版権である。
経営陣のその遊び心に敬意を表したい。
以上です。
ちなみに「キング・オブ・これ本気で売る気あるの!?と思えた版権物」で見事1位に輝いたのは「イースI&II」です。
ほんとこの版権にはビックリしました。
ロデオの先は短いかもしれません・・。