ガイア(パチンコ店)はなぜどこの店もガラガラなのか?
今回は読者さんからの質問にお答えします。
お疲れ様です。
業界人から見て ガイア系列 って評判どうなんですか?
マルハン ダイナムに続いての売上あるなんて信じられません
近くのガイアは ガラガラなんですけどね
今度は蒲田にも新店舗建設中だし あそこのチェーンは訳分かりません
どうも。
ご質問ありがとうございます。
ガイアは業界3番手の売上高となっていますが、どこもガラガラで客入ってないですよね。
唯一の強みといえば店舗数の多さだけといった感じです。
私も「ガイアってどうなんだろうな~」といったようなポコチンさんと似たような疑問を抱き、知り合いの業界コンサルタントに質問したことがあります。
株式会社ガイア
本社:東京都中央区
店舗数:174店舗(2015年5月末現在)
企業理念
私たちは地域と共に歩むグループとして人の幸せを求めて豊かな故郷づくりに務めます。
経営姿勢<お客様のために>
私たちは積極的にお客様のニーズに応え創造性を発揮し、より質の高いサービス提供に務めます。
行動規範<「親切」の心で>
私たちは心のふれ合いを大切にし、自己を磨き「親切ナンバーワン」を目指します。
-Wikipediaより-
2015年5月期の売上高は驚愕の347,839,000,000円!
あれだけ、どこの店行ってもガラガラの法人なのになぜこれほどまでの売上を叩き上げることができるのでしょうか?
そこで、全国のパチンコ法人に詳しい知り合いの業界コンサルタントであるウイングさんに質問したことがありました。
クロロ「ガイアってどこの店舗も客入ってないじゃないですか。
あんな状態だと売上も立たないので営業もままならないと思うんですけど、なぜ営業が継続できるだけでなく業界3位といった実績が出せるのでしょうか?」
すると、このように返されました。
ウイング「それは単純ですよ。出さないで利益を取っているから ですよ」
クロロ「えっ!?でも、あの稼働じゃあ、そもそもの売上が低いから利益すら取れなくないですか?」
ウイング「ええ。ですから、考えられる限りのあらゆる手段を講じて骨の髄まで利益を絞りとっているんですよ」
クロロ「・・・・・なるほど。理解できました」
パチンコ店「ガイア」
ウイングさんは全国のパチンコ法人に精通した人であり、都内を中心に各法人の出玉状況は絶えずリサーチしているのですが、ガイアに関しては“本当に全く出さない法人”と話していました。
確かに、私自身どこの店舗に行ってもほぼほぼ出玉を出している光景は見たことがないし、そもそも稼働がないんで出玉すら演出できない状態って感じです。
しかし、それでもあの売上高を確立して店舗展開している状況を考えてみると、やはり利益を取っていると考えざる負えません。
さらには、利益を取るといっても高稼働のホールで利益を取るのと低稼働のホールで利益を取るのとでは全く状況が変わってきます。
来店客 | 粗利 | 一人当たりの負担 |
---|---|---|
200人 | 300万 | 15000円 |
500人 | 300万 | 6000円 |
1000人 | 300万 | 3000円 |
上の図は1日の来店客数から300万の利益をとった時に一人あたりの負担はどのようになるのかという表となっています。
表を見れば分かるとおり、同じ粗利でも来店客が減るほど一人あたりの負担が増えることがわかります。
パチンコ店では稼働が命です。
稼働さえあれば、一人あたりの負担を抑えつつ一定の粗利を確保することができるので、客側にとっても遊びやすいホールとなります。
しかし、稼働がないのに一定の粗利を確保しようとすると、一人あたりの負担が増して稼働の低下を招きます。
だから、通常であれば稼働の低い店では無理に粗利を取りにいってはいけないのです。
以上のことを考えてみた時に、ガイアでは客数が少ないのにも関わらず粗利を絞りとっているということになります。
そもそもあれだけどこの店舗に行っても客がいないということがそれを証明してます。
にも関わらず、全国チェーンならではのブランディングがあるために、一定の客は存在しておりそこから利益を絞りとることによって営業しているということですね。
また、ガイアの特色の一つとしては接客の意識の高さが挙げられます。
ガイアにおいては、あれだけの店舗数を抱えながらも接客は一定のレベルを保っており、これはこのブログを読んでいる皆さんにもお分かりいただけると思います。
実際にガイアの幹部と話をしたこともあるのですが「接客は何よりも重要視している」と話していました。
これにおいては、同じ業界人とし感心してしまいますね。
最後に、これほどまでの店舗を増やすには相当な人材が必要となりますが、人材不足の状況で次々と出店してしまったという背景がガイアには存在します。
(これは今から約10年前に聞いた話です)
入社してそれほど経験のない社員を店長にするなど、かなりの危ない橋を渡ってきた歴史があるわけです。
ただ、そういった過去があっても今現在業界内で売上3位といった結果を出しているのは賞賛に値します。
個人的に薄利多売で営業しているイメージがあるのは
大阪を拠点に展開する123や
愛知を拠点に展開するコンコルド
九州や関東を中心に展開するMGM
といったところであり、ガイアはそれらと真逆の営業をしておりますが、それらの法人を追い抜いて業界トップ3に入っているわけですから、やはりガイアの営業方針は間違っていないと思うのです。
2016.8.21追記
ガイアは力を入れる店舗とそうでない店舗を社内でランク付けしているそうです。
その為に、社内で重要度が高いと認識されている店舗は中期~長期に渡ってノルマを抑えて還元する傾向にあるようです。
これはどこの大型チェーンでもあることであり、そこを見抜くことができれば旨味を得ることができるかもしれませんね。