10スロ・5スロ・2スロといった低貸しスロット営業の全貌|設定状況と高設定が入るタイミング
どうも。パチンコ店長のクロロです。
「行列のできるパチンコ相談所」に質問が届きましたのでお答えします。
今回は「低貸し専門店」に関する質問です。
今回の質問内容
題名:低貸し専門店の経費について
日付:2018/12/23 20:33
いつもブログを拝見させて頂いています。
質問なのですが、10スロや5スロのみで営業している店の設定状況はやはり20スロの店に比べて平均設定は下がっているものでしょうか?
と言うのも20スロの店と同じく新台入替の経費・従業員の給料・電気代等は一緒なのに対して、売り上げは20スロの半分になり、その分設定を落とさないと営業が成り立たないと思い、質問させていただきました。
グループ会社などによって変わってくるものなのでしょうか?
ご回答よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
低スロに関する質問は過去に何度か答えておりますが、今回は大阪府で店長職を営むスライム店長に答えてもらいましょう。
自分とは違った視点が見えるかもしれません。
質問に対する返答
質問に回答させて頂きます。
まず、設定が下がるのか?についてですが、結論から申し上げますと、ほとんどのホールで設定は「下がります」。
理由はミケさんの予想通りです。
低貸しだからといって、経費が下がる訳ではありません。
他の商売同様で「売上-経費=利益」 という図式に変わりはなく、売上が落ちれば利益は下がります。
ホールは、少しでも利益を増やそうとしますので、経費(出玉)を削るのです。
悲しい事に、出玉というのは、一番簡単に削減できる経費なのです。
※「出玉=経費」と捉えるのは、少々誤解を招くかもしれませんが、出玉も経費の一部として考えた方が分かりやすいかと思いました。
全国データによる20スロと低スロの粗利率の比較
参考までに、2018年度の某全国データは、以下の通りです。
やはり、貸し玉が低くなればなるほど粗利が取りづらくなることがご理解頂けるかと思います。
貸し玉が半分になったからと言って粗利が半分になっていないのは、高レートはそれなりに設定を使っていると考えて頂ければよろしいかと。
20円 ¥3,382
10円 ¥1,996
5円 ¥1,305
※1台あたりの粗利
以上の事から、ミケさんがおっしゃるように、低貸しで高設定を使ってしまうと、少ない粗利が益々少なくなってしまいますので、
経営が成り立たなくなってしまうということが、分かるかと思います。
低スロに設定を入れない理由とは?
そして、具体的な設定配分についてです。
私の知る限り等価地域であれば、5スロは、ほぼ間違いなくALL①と思って間違いないでしょう。
11割、11.2割分岐などの非等価ホールにおいても、ALL①で営業しているホールがほとんどではないでしょうか。
イベント時においても、設定を入れるホールは少ないでしょう。
上記で述べたような理由から設定を入れられないという事もありますが、もうひとつ、5スロに設定を入れない理由が考えられます。
それは20円スロットほど、出玉を出した時の見返り(客数UP)がないという事が挙げられます。
全く見返りが無い訳ではありませんが、玉で還元するよりも、新台で還元(導入)した方が、稼働が伸びる傾向にあるのが一般的な低貸しの考え方です。
低貸しにバンバン最新台を導入しているホールがあり、低貸しに力を入れているように見えるホールがありますが、中身は恐らくALL①というパターンがほとんど。
戦略として、出玉よりも新台に力を入れているのでしょう。
低貸しにおいては「新台>出玉」という図式から、そういった戦略を選択しているホールは、少なからずあります。
全てのホールが該当する訳ではありませんが、強いホールは、出玉よりも新台を選択しているパターンが多いと感じます。
ただし、この戦略が出来るホールは、ごく一部の強いホールに限られます。
大多数は、新台を買うことが出来ず、玉も出せないという状況にあるため、設定はALL①になってしまうことが多いでしょう。
ちなみに私の知り合いが勤めるホールで、○○県で毎回、稼働ベスト10にランクインしているホールがあるのですが設定はALL①だそうです。
その代わりに、新台バンバン入れてます。
低スロに高設定を入れるタイミング
次に、グループ会社によって変わってくるものでしょうか?についてです。
変わるとは思いますが、ほとんどのホールは、上記のような考えだと思います。
低貸しにおいて、出玉で還元しているホールがあったら、ぜひ教えて頂きたいです。
そうなると、低貸しで高設定を打つのは絶望的な感じになってしまいますが、私は次のような時に設定を入れていた経験があります。
近隣店舗が低貸しを新たに初めた時に、対抗策(嫌がらせ)としてガンガン設定使いました。
その時の店舗は体力もありましたし、何としてでも自店ユーザーの流出を防ぎたかったのです。
また、会社の戦略として、このタイミングで競合店を叩いておきたいという、考えもありました。
高レートが不調➡高レートを低貸しに変更➡低貸しも不調
この状態に持ち込んでしまえば、大抵のホールは打つ手がない状態となり、あらゆる面で自店が有利になります。
ですので、高レートから低レートに変更した時は、相手を叩くチャンスとして捉えていました。
話が逸れましたが、似たような状況でしたら、低貸しでも設定に期待出来るかも知れませんね。
まぁこのパターンもレアケースかも知れません・・・
まとめると、レートが下がれば下がるほど、設定を使うことは出来ませんので、期待しない方がよろしいでしょう。
今回の返答で低スロ営業の全貌が理解できたと思います。
低スロにおいていかに設定を使っていないのかということは、全国平均の粗利率が物語っていると思います。
つまり、低スロ営業の王道は「出玉」ではなく「新台の供給」ということです。
しかし、低スロでは新台を入れても回収するのが至難の業ですので、弱小ホールはこの戦略が取れません。
ですのでスライムさんは文中で「この戦略が出来るホールは、ごく一部の強いホールに限られます」書いています。
ちなみに、その戦略をしているのはパラッツォ系列ですね。
この系列店は低パチ低スロメインですが、バンバン新台を買う強い法人です。
ただ、パラッツォでさえそのビジネスモデルが崩壊し、昨年パラッツォ桐生店が閉店となりました。
つまり、低スロに新台を供給するという営業を続けていくということは本当に苦しいということなのです。
行列のできるパチンコ相談所
「行列のできるパチンコ相談所」では皆さまからの質問に無料でお答えします。
以下のフォームからメッセージをください。
※メッセージには全て目を通していますが100%記事に取り上げられるわけではありません
※メンバーの誰が質問に答えるのかは分かりませんが指名していただいてもけっこうです
※現在のパチンコ相談所メンバー
クロロ店長(神奈川県):みんスロでの投稿を見る
TONEGAWA店長(山形県):みんスロでの投稿を見る
アキぽよ店長(大分県):みんスロでの投稿を見る
スライム店長(大阪府):みんスロでの投稿を見る
水戸洋平店長(宮城県):みんスロでの投稿を見る