パチンコ営業の鉄則「客を騙すにはまずは従業員から」
最近、東京イーストの方から立て続けに質問メールをいただいており、過去2回ほど記事にしたのですが、今回は3件目です。
店名を明かした業界人さんからの質問には優先的に答えていきますので宜しくお願いします。
題名: 黒と言ったら黒
メッセージ本文:
またもや記事にして頂きありがとうございます。
記事を上司が呼んだ時にどう対応するのかが楽しみです。
会社の中でもこれをきっかけに変化が起きれば自分を変えることにもつながるのでおもしろい記事を投稿していって下さい。
さて、今回題名にもあるように
スロットの設定を上司がたまに教えてくれることがあります。 あからさまに低設定挙動だったり、奇数挙動している台を456という時があります。
確かに稼働が無ければ設定も使えませんが、仮にウソだった場合はお客からの信用も稼働も無くなると思っています。
稼働を上げるためにわざと盛って話をしているのかそれとも出ていれば高設定と言わないばかりに設定が入っていないことを隠すためなのか分からなくなります。
別に低設定しか入っていないなら言わなくてもいいのにあえて設定を教える事に意味はあるのでしょうか。
もし自分が設定を入れている立場だとしても設定を言わない方がスタッフにもお客のためにもなると思うのですがどうでしょうか。
クロロ店長は回収したいときに全く設定がないことをスタッフや従業員に話しますか?
また設定が無くても設定があるようなことはスタッフに言いますか?
昔働いていたお店ではあってもなくても探せ!で統一していました。
※質問はお問い合わせフォームより受け付けております。
必ず目は通していますが、返信や記事に取り上げられるかはお約束できませんので予めご了承ください。
どうも。
ご質問ありがとうございます。
スロットの設定を店長が部下に教えることってけっこうありますよね。
基本的に設定に関しては、店長や副店長といった店舗内の幹部しか知ることができないのですが、ポロッと設定値が口からこぼれることは多いです。
例えば、店長が事務所内でホルコンを見ている時に、以下のような声を発することもあります
「おいおいおいおい!
今日まどマギ全456なんだけど全然出てねえじゃねえか!
しかも、マミパネルは全6になってるのに・・」
ちなみにマミパネルとは以下のものである。
魔法少女まどか☆マギカ マミパネルver
ユニバーサルエンターテイメントから限定1000台の限定版として登場。
今まで散々ユニバをディスってきた私だが、この台の登場によって私はユニバ信者と化すこととなった。
あと、よくあるパターンとしては営業終了後に
「実は今日、転生に6入ってたんだけどどれだか分かる?」
なんてことを聞いたりすることもある。
で、そのようなやり取りのなかで
「営業終わったから言うけど、実は966番台の転生が6だったんだよ(笑)」
なんて感じで答えを教えてくれるわけだ。
で、これって口を滑らせたパターンと、営業戦略の一環として言っているパターンとがある。
そして、このようなことに関しては、言うまでもなく口を滑らせて言うべきことではないので、言うのであれば営業戦略の一環として言わないと店長失格というか、そいつには経営者の資質がないといって間違いないだろう。
客を騙すにはまずは従業員から
「客を騙すにはまずは従業員から」
というのは、営業の鉄則だ。
スタッフへの伝達一つで
「うちのホールは出している」
「うちのホールは出していない」
といったことを、それぞれが考えるわけで、もし「出していない」という認識の元に接客してしまうと、営業の期待感を客に伝えるのは到底無理。
その為、客に営業の魅力を伝える接客をさせるのであれば、まずは従業員から洗脳していかねばならないのだ。
例えば、2週間後にリニューアルがあるとしたら、そのリニューアルでは「物凄く出す」ということを2週間前から毎日朝礼でスタッフに伝達していくわけだ。
で、それを繰り返していくうちに従業員もその気になるからこそ、客にしっかりと期待感を持ってリニューアルを案内することができるのである。
しかし、それがまったくなされていないと、不意に客から「来週のリニューアルは出るの?」と聞かれても、客に期待感を持ってもらえるような対応をすることはできない。
だからこそ、客を巻き込む為にはまずは従業員から巻き込まねばならないわけであり、それが前述した「客を騙すにはまずは従業員から」という鉄則なのである。
厄介なパチンコ班長
しかしながら、過去を思い出してみた時に、班長時代の私は上司から見て相当な厄介者だったと思われる。
例として過去に以下のようなことがあった。
班長時代に朝礼を進行していた時
クロロ「はい。それでは朝礼始めます。おはようごいます!」
スタッフ一同「おはようごいます!」
クロロ「まずは、本日の営業から伝達します。本日は毎週水曜日開催のパチンコぐるぐるデーです。
特に海物語がオススメですので、お客様に聞かれたらしっかりと期待感を伝えるように案内してください。
そして、スロットコーナーでは北斗無想転生を開催しています。
こちらは北斗コーナーが1/3以上で6投入となっていますので、よろしくお願いします」
スタッフ一同「はい」
クロロ「あとは、来週からお盆期間に入ります。
パチンコでは負ける人の方が絶対数が多いのですが、それがお盆となると余計に増えるので、お客様にストレスが掛かりがちとなります。
その為、出玉以外のストレスをお客様に与えることがないように、笑顔と元気な挨拶を特に意識していきましょう!」
スタッフ一同「はい」
店長「クロロくんちょっと待って(汗)
うちでは、これからの期間も力を入れており、出していくからそんなことはないよ。勝つお客様の方が多くなるはずだよ」
クロロ「ああ、そうなんですね。かしこまりました(汗)」
班長時代に営業中にインカムで会話していた時
部下「クロロ班長聞こえますか?」
クロロ「はい。何でしょう?」
部下「クロロ班長はお盆期間はスロットを打ちに行く予定はありますか?」
※当時はインカムでの雑談がOKだった
クロロ「行かないですね~。パチンコ店は正月・ゴールデンウィーク・お盆の期間は絶対に出さないから、行かないようにしています」
以上のような受け答えを、これからお盆期間に入るってタイミングで働いている時に全スタッフに聞こえるインカムで発したのである。
その為、それを聞いた店長からその後インカムが入る。
店長「クロロくん。お盆は出さないという固定観念があるかもしれないけど、最近のパチンコ店はお盆期間も関係なく還元しているホールも多いんだよ」
クロロ「ああ、そうなんですね。そのような傾向があるとは知りませんでした」
以上のように、空気を読まない私は、禁句となっているようなことを全スタッフの前でぶっちゃけることが多かった。
そして、その度に店長とか副店長がそれを訂正するなんてことがあったのだが、当時の私はその訂正の意味することさえわからなかった。
以上のように、パチンコ営業においてはスタッフ自身に
「うちの店は他の店よりも出している」という認識をいかに持ってもらうといったことが重要となってくる。
そして、そう思ってもらえる為に、スタッフに対する言動というものを上層部は常に意識する必要があるのである。