設定師がリセットか据え置きか迷うとき…【後編】
昨日のブログの続きです。
ホールコンにはモード別帳票というものが存在しており、モード別に様々な台のデータを調べることができます。
例えば過去3ヶ月間の押忍!番長の設定1のデータを調べるとしましょう。
その結果以下のような数値であることが分かりました。
機種名 | モード | 営業日数 | 平均アウト | 台粗 |
---|---|---|---|---|
押忍!番長 | 1 | 90 | 13061 | 6815 |
アウトとはその台に入ったメダルの枚数です。
つまりアウト13061ですとメダル3枚投入で回転数が1回まわるので4,356回転まわしたということになります。
そして台粗とはその台での利益となります。この場合は6,815円となっているので、等価ですと過去90日間で1日あたり約340枚のメダルを吸い込んでいるということになります。
それでは、明日は絶対に利益を取りたいという状態で明日の設定配分を考えるとします。
番長の設定1では台あたり平均6,815円の利益が取れる計算ですが、できればもっととって欲しいという状況だとします。
その場合は設定1での据え置きとリセットでどちらがより利益が取れていたのかを過去のデータを見て調べます。
ホールコンの操作としては、期間や機種を指定してモード別(写真の赤丸)のところにチェックを入れます。
画像では設定1から5の時の数値が表示されていますね。
ちなみに過去90日を指定したとして90日の間に設定6を一度も使ってない場合はそもそも6の表示がされないようになっています。
このように過去の実績を見てどのモード(設定)を使うのかを参考にするのがモード別帳票となります。
そしてモード別帳票では同じ設定でも据え置きかリセットかでどのような出玉推移となったのかまで見ることができます。
例えると下の表ような感じです。
機種名 | モード | 営業日数 | 平均アウト | 台粗 |
---|---|---|---|---|
押忍!番長 | 1 | 90 | 13061 | 6815 |
押忍!番長 | 1-無 | 60 | 11967 | 7486 |
押忍!番長 | 1-リセット | 30 | 14260 | 2948 |
『1-無』は設定1を据え置きした場合
『1-リセット』は設定1をリセットした場合
『1』は据え置きとリセット全ての平均となります。
※ちなみに他の設定からの打ち換えの場合は『1-リセット』となります。
こうして見てみるとリセットしてしまうと据え置きよりも4,538円も利益が取れないということが過去の実績から分かります。
※話はそれますがリセット台が据え置き台のアウトを2,293枚も上回っているというデータについては単純に据え置きよりも出玉率がいいので持ち玉遊技の影響でアウトが高いと推測できます。
一方、昨日のブログでは番長の470回転ハマリで閉店という台がありましたが、それはできるだけリセットしたくないという心理が働きました。
通常であれば番長のリセット恩恵は強くないですし、470ハマリであればそれは残すよりもリセットしたほうが利益が取れそうな気がします。
しかし、モード別帳票を見てみるとリセットでは利益が下がるというデータとなっている。
これは迷いますね。
470Gを残すことによって初期投資は甘めに当てられてしまったとしても、最終的にどのくらいの粗利を取れるかのほうが重要です。ですから設定師は宵越し対策ばかりを考えてられないんですよね。
以上。お分かりいただけたでしょうか?
まあ、肝心のモード別帳票がユーザーは見れないので立ち回りに活かせるかと言われるとそうでもないですし、他の設定師がこのモード別帳票をどのくらい利用しているのかは分かりません。でも、宵越し対策ばかりを気にしていないといことは頭に入れておいてもいいと思いますね。
ちなみにこのモード別帳票に関してはネットでも簡単に調べられますよ(^-^)