パチンコ・スロットの各台計数システムのメリットとデメリット
今回は質問にお答えします。
件名:メダル数の計測方法の変化について
日付:2018年3月14日 0:49
お世話になります。
STと申します。
最近、私の周辺の一部のホールでは獲得したメダルを店員に計測してもらうのではなく、自分自身で自分が遊戯している台に設置されている流し台に入れて、メダル数がインプットされたカードを取りだし、カウンターに持っていって景品等に交換してもらう流れになっているホールが新しく出てきました。
スタッフがメダルを計測しないで済む事や、大量のメダル箱を運んだりしなくて済む等、長い目でみるとスタッフの負担が減り経費削減に繋がるために先行投資で導入しているのだと思いますが気になる点があります。
↑の新しいやり方ですと、ホールに入ってパッと見ただけではそのお店がある程度出してくれるお店なのかがわかりづらいと思います。
視覚的にメダルがどれだけ出ているホールかの判断がしにくくなる事は、客からマイナスに思われるかもしれないなどホール側は気にならないのでしょうか。
満タンのメダル箱がたくさん出ている写真も撮れなくなるとも思いますのでクロロさんはどうお考えでしょうか?(閲覧者の方の意見も気になります)
私は、メダル箱を座席の後ろにたくさん積んだりする過程や、大量のメダルをスタッフに計測してもらい待っている間の時間が好きなので、新しいシステム便利だけども残念という気持ちです。例えが下手で済みませんが、イメージは従来の本に対して電子書籍が登場した時のような感じです。
お忙しいとは思いますが、ご見解をよろしくお願い致します。
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どうも。
ご質問ありがとうございます。
パチンコ・スロットの各台計数システム
各台計数機システムはマースエンジニアリングより、2007年より本格導入されましたが、実は2000年頭からそのようなものは存在していました。
システムとしては、上記のようにパチンコの下皿から計数機に直通するような構造となっており、現在出回っているパーソナルシステムと何ら変わりはありません。
これは現在でも変わりはないですが、これらのシステムの謳い文句としては、
「人件費削減」とか「玉流しといった重労働がなくなるので接客に集中できることにより、結果として接客の質が向上する」なんてことが当時の業界誌によく書かれていました。
そして、もう10年以上前の話だと思いますが、都内にオープンした金馬車グループがパーソナルシステムを導入したことが話題になっていた時期もありましたね。
しかし、ご存知の通り金馬車はその後経営難に陥り、ついに3年前の2015年にはアンダーツリー(キコーナ)に吸収されることになりました。
パーソナルシステムのメリット・デメリット
メリット
玉運びと玉流しがなくなるので少人数でも運営できるようになり人件費削減となる
玉運びや玉流しといった重労働がなくなるので求人においてもアピールポイントとなり人員確保の好材料となる
通路に出玉が存在しないので、ボッタクリ営業をやっても気づかれにくい
通路に玉箱が存在しないために防災面でも良い
出玉がなくなるので島内にストックするパチンコ玉が少なくても運営できる
スタッフの業務が軽減されるので接客に集中できサービス向上に繋がる
スタッフの業務が軽減されるのでゴト監視強化にも繋がる(ゴトられる時は大体スタッフ全員が忙しくててんわやんわしている時である)
遊技中にリアルタイムに出玉を計測できる
出玉の交換や台移動時に店員を呼ぶ手間がなくなる
任意の玉数にして景品交換をすることが可能
出玉を盗まれる心配はない(カードの抜き忘れには注意は必要だが)
デメリット
通路に出玉が存在しないので、中出し(※1)など出玉感の演出で客を煽ることができない
通路に出玉が存在しないので、玉出ししても効果が薄い
一部の機械音痴のジジババに敬遠される懸念がある
現金残高と持ち玉が1枚のカードに記録されるので、持ち玉を消化してそのまま帰ってしまい現金残高をパクられることも多い
※1「中出し」については、以下の記事をご覧ください
衝撃のパチンコ業界用語「中出し」とは!?
以上がパーソナルのメリット・デメリットですが、注目すべき点は赤線の
「出玉が存在しないので、ボッタクリ営業をやっても気づかれにくい」
というところです。
出玉が存在しないと、営業においてはマイナス面が大きいのではないのか?
と心配するユーザーも存在すると思いますが、実際はその逆です。
出玉が見えないからこそ、思いっきりぶっこ抜いていてもそれが気づかれづらいので、ボッタクリ店にとってはそれが利点となるんです。
パーソナルシステムのパチンコ店は営業がキツイ?
パーソナルシステムのパチンコ店では傾向として、営業はキツイですね。
うちの系列店でもそうですし、他法人でもそうです。
出す気があるホールは、ほぼほぼ玉ありのところがほとんどです。
繰り返しますが「出す気があるホールは玉あり」と考えて間違いありません。
逆に伺いますが、スロットで出しているホールでパーソナルの店は存在しますか?
私の記憶では、TOHO川越くらいしか思い当たりません。
もちろん、パーソナルの全てのホールが出さないとは言いませんが、傾向として出さないということです。
その最も分かりやすい例が、パチンコを玉アリと玉なしで棲み分けしているホールですね。
例えば、牙狼と花の慶次といったメイン機種だけ、玉アリコーナーになっているといったホールも多いと思います。
そういったホールは、メイン機種だけ営業を緩めているから玉アリにしているわけですね。
例えばボックス40台のホールに、牙狼を42台導入したとします。
その場合は、40台はボックスに、残りの2台はバラエティコーナーに設置されることになりますが、多くの場合は40台のボックスは玉アリにして、バラエティの方は玉なしのパーソナルとなるので、同じ牙狼でもバラエティの方はより一層クギは辛いケースがほとんどです。
(それと同様に、例えば番長3が全6だったとしてもバラの番長3だけ全6対象じゃなかったりしますが、それと同じ理論です)
実際に、特定日などにおいては、牙狼の釘を板ゲージで2枚ほどアケていますが、その際にはボックスの牙狼しかアケません。
つまり、メインコーナーにある牙狼と、バラエティコーナーにある牙狼では、同じ牙狼でも扱いが違うということであり、それは玉アリか玉ナシかでも同様です。
ちなみに、全国的にパーソナルが主流になってきたのは今から7~8年くらい前だと思いますが、その中でも全台パーソナルではなく、遊技台の特性に合わせてパーソナルとそうでないコーナーを作るなどして営業していたのは、コンコルドグループでした。
今では、それが当たり前となりましたが、そのような営業を先駆けていた意味でコンコルドは業界内では注目の法人でしたね。