過去にあったホルコンでの不正行為
3回に渡りホルコンに関して書きましたが、過去にホルコンによる不正を確認したことがあります。
これはどういうことかというと、内部的な不正に関しての話です。
過去に私が出向した会社の店舗では月に2~3回社長が事務所にやってきて主任以上の社員に金庫から200万を出させて懐に入れて持っていくという不正を行っていました。
これは業務上横領(窃盗?)になるかと思います。
社長だから何をしても良いというわけではなく、店舗のお金は会社のお金であり社長個人のお金ではありません。
しかし、社長が金庫からその日の売上の一部を持っていくわけですから、ホルコン上の売上と実際に金庫にある売上とで誤差が生じてしまいます。
以前のブログで解説したようにホルコンは売上を管理しているのでホルコン上の売上のとおりに売上金を本社に入金しなくてはなりません。
本社では各店のホルコンをリモートでチェックしその日のホルコン上の売上と入金額とで誤差がないのかというところを日々チェックしています。
ですから、通常ですと200万の入金が少ない時点で本社にバレるんですよね。
まあそもそも本社と社長が口裏を合わせていればバレたところで問題ないしそうしているのは濃厚ですが、ホルコンの帳票上と実際の入金額が違うと今度は税務署からのツッコミが考えられます。
こうなってくるとここから横領がバレるわけで、それは社長にとって非常にまずいことになります。
しかし、それをホルコンによって隠す行為をやっていたんですよね。
どういうことかというと社長が200万を持っていったときにホルコンの特殊操作をすることによって実際の売上から200万円分を削除していたのです。
そうなるとホルコン上と金庫内の売上金がイコールとなるのでバレないわけです。
しかし、その場合は例として以下のような数値の変化が発生します。
売上 | 出玉額 | 出玉率 |
10,000,000 | 8,500,000 | 85% |
200万分の売上を削除 | ||
8,000,000 | 8,500,000 | 106% |
お分かりでしょうか?
例えば1,000万の売上で850万円分の出玉が発生したと過程するとその時の出玉率は85%となります。
しかし、そこから売上の200万を抜き取ると帳票上もそれに合わせなくてはならないので、ホルコンを操作し売上金を800万に減少させます。
これによって帳票上は問題なし。不正は誰にも気づかれません。
しかし、売上が800万に減少しても出玉額はそのままとなりますので結果として出玉率が106%に変化します。
つまりこの日は本来なら出玉率85%で150万の粗利という営業だったのですが、200万抜き取られたことによって出玉率106%の粗利-50万となってしまうわけです。
まあ、実際に税務署がこのデータを見たとしても「この日は赤字営業だったのか」と解釈して終了となるでしょう。
以上のように通常では考えられないような出来事が以前出向している店ではありました。
このような行為が社内でまかり通っていては従業員のやる気に影響しますよね。
自分だったらこんな場所では一生懸命働く気がなくなりますよ(幸い出向期間は1~2年でした)。
ちなみに日本全国のパチンコ店のホルコンにおいてその4割を占めるのはダイコク電気という企業です。
そういった大手であるダイコク性のホルコンでしたら問題ないですが、かなりマイナーな企業の怪しいホルコンというものも確かに存在します。
前述したような特殊操作をすることによって売上を削除できてしまうホルコンがどこの企業のものであるかはここでは伏せておきますが…。
写真はダイコク性のBIGMOというデータ表示機です。
私の店にも設置していますが、非常に優秀な機械でありこれを上手く使いこなすことによって稼働が大きく上がります。しかし、その一方で値段も1台20万という代物なので弱小店ではまず導入できません(苦笑)
余談ですが、出向先の店の社長の不正については店内の一定の社員以上は把握していましたが、それについて触れることはタブーとされていました。実際に従業員の間では「社長だから仕方がない(何やってもいい)」と考えている人も多かったと思います。しかし、それは前述したように社長とはいえ業務上横領となるので告発したら処罰されることになるでしょう。
ただし、それによって発生するリスクを誰もが考えていたんじゃないかと思います。
会社が潰れることもそうですし、告発がバレたら社長から何されるか分からないですからね。
以上が個人的な感想ですが、その会社が今どういう現状なのかは過去の話なので知る由もありませんw