バジリスク絆で払い出し枚数が少ないというトラブル発生!原因は?
実話に基づいた、台トラブルの話をストーリー形式でお伝えします。
バジリスク絆を遊技していた常連からクレーム発生
「バジリスク絆の165番台で払い出し枚数が少ないのではないかと言っているお客様がいます」
突如そのようなインカムが事務所にいた主任とゴトー店長の耳へと入った。
「ちょっといってきます」
「うむ」
主任はゴトー店長に一言かけるとそのまま事務所を出て165番台へと向かった。
その時に絆を打っていたのは、スタッフ間で通称「親方」とあだ名を付けられていた人物だった。
その後、親方は次のように話をした。
「バジリスクタイムに入って30分くらい消化したんだけどさ。
画面に表示されている枚数よりも明らかに少ないっぽいんだよ」
画面を見てみると995枚となっているが、下皿のメダルはその枚数に到達しているようには見えない。
親方の話すようにたしかに画面の獲得枚数と、保有している獲得枚数に食い違いがある。
「少々お待ち下さいませ」
主任は、客に一言声を掛けてその場を離れると、事務所に戻ってホルコンをチェックした。
「ホルコン上も筐体と同様に約1000枚払い出しているという表記となっているな・・」
主任が途方に暮れていると、ゴトーが声を掛けた。
状況を話し、再度一緒にホルコンを調べても結果は一緒。
親方側の持ちメダルは約1000枚と表示されていた。
となると、考えられる原因の一つ目は
ホルコン上の払い出し枚数と実際の払い出し枚数に食い違いがあったパターン。
例えば、ホッパーから8枚の払い出しがあった時に、8枚払い出しましたという信号がホルコン上に上がるのだが、実際には何らかのトラブルで7枚しか払い出されていないというパターンだ。
ちなみに、親方の打っていた165番台はバジリスクタイムが始まってから2回ほどホッパー詰まりトラブルが発生していた。
原因は下皿にメダルを詰め過ぎたことによるものであり、いずれもスタッフが対応してリセットを掛けて直ったのだが、ひょっとするとそれが影響しているのかもしれない。
そして、もう一つは親方がウソをついているパターン。
この場合は単純に持ちメダルを誰かに横流しすることによって、保有しているメダルを少なく見せて店側に払い出しが少ないとイチャモンをつけるパターンである。
メダルはどこへ消えた?
その後、主任が再び親方に確認したのだが、当然親方はメダルを他の人物に渡すといったことはしていないという。
実際にBTに突入してからの様子を監視カメラの映像で確認しても、親方はその台から移動していなかった。
ちなみに、親方に関してはウソをつくような人物ではなかった。
というのも、週に3~4回、夕方以降の時間帯にヒョロっとやってきて、AT機を養分打ちして帰るといったことをだいぶ長い間繰り返しているいいお客さんなのである。
つまり、基本負けているけど金に物を言わせてAT機を楽しんでいるのである。
そんな人がいまさら、ウソのクレームを発してメダルをチョロまかすことはないだろう。
そして、ホルコン上には持ちメダルは約1000枚と上がっている。
しかし、実際に親方の保有しているメダルは明らかに1000枚はおろか、700枚にすら達していない。
しかし、その台ではホッパートラブルが2回発生しているので、それが何らかの影響を台に与えている可能性がある。
主任はゴトーに言った。
「差枚分を補償対応しますか?」
「エリア長に相談してみる」
こういった特殊ケースで客にメダルを補償するという場合には、店長判断で勝手にやるのはまずい。
ゴトーはエリア長であるクロロに相談してみることにした。
するとクロロエリア長からの返答はNOだった。
筐体の情報端子盤から誤った信号がホルコンに上がってしまい、ホルコン上の数値が間違っている可能性もゼロではないことと、あまりにも不確定要素が多過ぎるので、そこでメダルを補償するのは危険と判断したということだった。
そのような判断をくだされてしまったので、主任は親方に補償はできないということを伝えた。
そして、下皿にメダルを詰めすぎたことによってメダル詰まりのホッパーエラーが2回も起こっているので
「あまり下皿にメダルを詰めすぎるのはトラブルの原因となりますのでおやめください。
また、払い出し枚数が少ないと感じた時はすぐにスタッフにお声掛けください」
と伝えた。
その後、ホッパーの払い出し枚数が画面表記と異なっている可能性もゼロではないと思い、8枚払い出し後に、ちゃんと8枚が下皿に落ちているのかも調べたところ、食い違いはなかった。
そして、そのような対応となってしまったわけだが、心が広い親方はそれでゴネることはなかった。
「しょうがねえな・・」
と一声発するとその後遊技を再開した。
閉店後の誤差メダルは?
ちなみに、ホルコン上と持ちメダルに食い違いがあると閉店後に誤差メダルが発生するシステムになっている。
※誤差メダルについてはこちらの記事をご確認ください
パチンコ・スロットの誤差玉とは?
今回の場合には165番台でホルコン上1000枚の持ちメダルがなくてはならなかったわけだが、実際には下皿に700枚程度しかメダルがない状態だった。
それがもし機械トラブルによって、実際の枚数よりも少なく払い出しされていたのであればホルコンでは閉店後に+300枚の誤差メダルといったデータが上がるわけである。
にも関わらず、その日の誤差メダルは+20~30枚程度の正常な数値だった。
となると、もし親方に足りない分のメダルを数百枚補償していたら、誤差メダルはマイナスとなってしまい、その判断を指示したクロロエリア長は懲戒処分になっていた可能性もある。
いずれにせよ、誤差メダルは発生しなかったので、親方のあのメダルが少ないというトラブルはいったい何だったのかと思う。
払い出しの表記と実際の枚数が異なることはあるのか?
もし、ホッパーセンサーが何らかのトラブルを起こし、8枚の払い出し役で実質7枚しか払い出しされなかった場合には、それを100回繰り返すと、ホルコン上にはセーフ(払い出し)800枚と上がるわけだが、客の手元には700枚しかないので、閉店後にはプラス100枚の誤差メダルが上がることとなる。
今回は最終的に異常な誤差メダルは発生しなかったので、親方のバジリスクは問題なく払い出しされていたのだろう。
ただし、ホッパーセンサーのトラブルによって払い出し枚数が少なくなることはあるのか?
といったことを、翌日ユニバーサルエンターテインメントに電話で聞いてみた。
すると、その可能性はほぼないという。
少なくとも全国規模でも一度も聞いたことがない事例であり、払い出し8枚となれば、間違いなく8枚が客の手元に払い出されるとのことだった。
ということで、結局今回の事件については謎のままである。
その為、知り合いの探偵に事件の解明を依頼しようと思っているところだが、ただ一つ言えることは下皿のカチ盛りはあまりオススメしない ということである。
よく沖ドキや絆で下皿にめいっぱいカチ盛りして、ホッパー詰まりトラブルを起こす奴がいるが、今回の親方も同じことをやっていた。
しかし、そういった行為は機械トラブルを誘発させ、全国的には明らかにされていないながらもそれによってメダルが減る可能性があるかもしれない。
あとは、カチ盛りからのホッパー詰まりはめちゃくちゃ店員から嫌われる 。
メダルがなくなってホッパーにメダルを補給するという作業ではなく、客の都合でホッパーにメダルを詰まらせ呼ばれては、店員もたまったものではない。
しかも、メダル詰まりなので、場合によっては台電を落としホッパーを取り外して直さなくてはならないケースもある。
私も店員をやっていたのでわかるが、その時の店員は絶対にイライラしているハズである。
「クソ忙しいのに、余計なトラブル作りやがって・・」
と笑顔で対応しながらも腹の底ではそう思っているハズだ。