シン・ゴジラとパチンコ業界の縦社会
先日ツイッターで「シン・ゴジラを見た」ってツイートしたのだが、せっかくなので感想を書いてみる。
シン・ゴジラ
去年、家内が劇場で見た時に「めちゃくちゃ面白かった」と話していたので、レンタルできるようになったら一緒に見ようと言われていた。
ちなみに、シン・ゴジラに関しては様々なサイトの情報でも非常に評判が良かったので、まずハズレはないだろうと思っていた。
ちなみに、みんなのシネマレビューの評価は以下の通り。
【あらすじ】
東京湾で無人のクルーザーが発見される。その頃、同じ東京湾で大量の水蒸気爆発が起こり東京湾アクアラインのトンネル崩落事故が起こる。原因不明のため対策に追われる政府の会議でも意見が分かれる。内閣官房副長官矢口は巨大生物の存在の可能性を主張するが受け入れられない。その時、テレビ画面に巨大な尻尾が映し出されたと思うと、あっという間に巨大生物が上陸し町を破壊しながら移動する。原因が巨大生物ということで、政府は自衛隊に駆除を命ずるが、逃げ遅れた住民がいるために攻撃に躊躇していると、生物は東京湾に帰って行った。分析の結果、その生物は、海中に投棄された核廃棄物をエネルギーにしていると判明し「ゴジラ」と名付けられた。やがて、進化したゴジラが再び鎌倉から上陸してくる。
引用:みんなのシネマレビューより
なんと、みんシネでの平均点は7.61。
138人がレビューして7.61点というのは稀に見る高得点である。
そして、個人的な感想としては、まあまあ面白かったと思う。
良かったところはテンポの良さであり、海難事故が起こってからの政府内でのやり取りが実にリズミカルに展開されていてダレなかった。
しかし、欠点としてはそのリズミカルぶりが、ある種のコメディタッチに見えて仕方なかった。
それだけに、パニック映画というジャンルでありながらも「恐怖」を感じることがなかった。
というか、映画全体が非常に客観的な視点で描かれていたので「恐怖」を感じなかったのだと思う。
ゴジラが街を破壊することによって街が消滅し、沢山人が死ぬわけだが、その演出に痛みが全く感じられないのである。
ただし、それこそがこの映画の趣向であると言えるだろう。
ゴジラはスクリーンの向こう側のバーチャルな恐怖であり、それをモニター越しに見る政府が国民の安全を第一に考えているとは言い難い行動を取っていく。それこそが、この映画で訴えかけたかったことである。
事件は現場で起こっている
物語の中では、何か一つの行動を起こす際の面倒くささというものが随所に描かれている。
例えば、出動した自衛隊がゴジラに攻撃する際にも、大本営を通じていちいち総理大臣に許可を取っていたのだが、あれってどうにかならないものかと思う。
領海侵犯においても、不審船に対しての体当たりや発砲をする際に、いちいち無線で大本営から許可を取っていたのだが、あんなことをしている間に取り逃がしたり、逆に攻撃されてしまう危険性があるだろう。
だから、出動させるかどうかは総理大臣とかの判断を元に行動するのはいいとして、現場に駆けつけた後は、そいつらに任せた方がいいんじゃないかって思う。
パチンコ業界の縦社会
まあ、それに関しては会社組織も一緒であるわけだが、特にパチンコ店においては上司の許可をもらわないと行動できないことがけっこうある。
例えば、スロットを打ってる客が台パンしてパネルを割ったとする。
その後、その客を捕まえて事務所に連れてくるわけだが、そこで出入禁止を言い渡すことも、上司の許可をもらわないとできない。
その為、その時間帯のホール内での最高責任者が主任や副店長だった場合には、店長に電話するわけだ。
そこで、許可をもらって初めて出禁を言い渡すことになる。
(その際には、念書を書かせて写真撮影する)
以上のような手順を踏むので、出禁対応は簡単にはできないということになる。
例えば、当ブログでも最近話題に多く上がっている「掛け持ち」「先取り」行為においても、その現場で対応した主任や副店長が独自の判断で、対象者を出禁にすることはできないので、上司である店長の判断を仰ぐことになる。
となると、その不正行為を現場で目の当たりにしていない店長からするとどうしても判断が甘くなる。
「掛け持ち?まあ、その程度で出禁にするのもなんだし、今回は注意するだけでいいよ」
そのような結果となる。
その他にもひどい場合には
「スタッフに対する暴力行為」
「スタッフに対するセクハラ行為」
などなど。
そのような行為に対しても、ホールの稼働を下げたくない為に、出禁を見逃す店長も普通に存在する(というよりそういう店長がほとんど)。
結局、店長にとっては自分が暴力やセクハラをされるわけではないので、そんなことは大した問題ではなく、それによって客一人を失って稼働を下げる方が問題なのである。
その為に、私自身が現場で「これは出禁だろ・・」と思ったことにおいても、上司に報告したら「別に出禁にまでする必要はない」といったケースに出くわしたことは日常茶飯事だ。
結局、パチンコ店の多くの店長は、シン・ゴジラに登場する国民を蔑ろにする政府と一緒なのである(100%とは言わないが7割はそうだと思って間違いない)。
だから、私がパチンコ店員を始めとするサービス業全般で働いているスタッフに声を大にして言いたいのは、何か事件が起こった時に上司を信用するなということだ。
例えば、現場で暴力を振るわれたり、セクハラされたりとか、そういった時に上司に助けを求めたとしても残念な結果になるケースが多い。
だから、そういった時は直接個人で警察に電話をするべきなのである。
私も以前過去記事で書いたが、海の常連に暴行を受けた瞬間に個人で警察に連絡すべきだったのだ。
あの現場の上司の判断はあまりにも酷かった・・。
話をシン・ゴジラに戻すが、現在日本にはゴジラに勝るとも劣らない脅威が存在している。
それは言うまでもなく、北朝鮮の核の脅威である。
もし、北朝鮮との有事が起きた際に、政府がどのような判断をして、国民をどのように導いていくのか。
私には、福島の原発事故があった際のような、すったもんだしている状況しか浮かんでこない・・。