【質問】パチンコ店員の行く末について
本日はあささんという方からのご質問が届いたのでそれについてお答えします。
店長さんこんにちは。 いつもブログ楽しく拝見させて頂いております。 僕は現在某パチンコホールで正社員として働いている27歳の男です。 中途採用でこの業界に入ってもう6年になります。 最近転職しようかと迷っています。 理由は将来性が無いと感じるからです。 というのも僕は現在ヒラのホールスタッフとして下働きしており、昇進する気もあまりなく、仮に昇進出来たとしても副主任がいい所だからです。 数年後に店長などのポストを狙えるような職位の人ならまだしも、ヒラのホールスタッフで35とか40まで働き続けるのは正直難しいと思います。 というのも他店に統計に行ったときに40すぎの禿げた店員をみるとぶしょったいと感じるからです。 馬鹿にしてるわけではありません。 将来の自分と重ね合わせて、見ると恥ずかしいと感じるからです。 大変な仕事ですが40,50を超えても体力的にはこなせない仕事では無いと思います。 ですが今まで働いて来て40のホールスタッフは一人しか見た事がありません。 僕の勤めてるホールでは平社員の年収が400万とそこそこいいので本当は長く勤めたいのですが、周りを見ると40歳オーバーの人はホールスタッフでほとんどいません。 何か力が働いているのかな?と勘ぐってしまうくらいです。 自分がどんどん潰しのきかない人間になって行くようで焦っています。 僕のように将来会社に残れるようなポストが無いヒラ社員は早めに転職した方がいいでしょうか? 店長さんは歳をとったホールスタッフについてどう思いますか? 御意見を聞かせていただけるとありがたいです。 乱文失礼しました。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
はじめまして。
質問ありがとうございます。
まず、平でも年収が400万っていうのはなかなかなものですよね。
それは月間にして総支給33万あるってことですからね。流石はパチンコ業界って感じです。
たぶん、平でその給料っていうと私の会社よりもだいぶ高いように思いますね。
そして「仮に昇進出来たとしても副主任がいい所」とありますが、実際に6年間働いて平というのであれば、出世することが相当難しそうな職場ではありますね。
パチンコ業界は入社した時の給料は他業種よりもいいですけど、あささんの危惧されているとおり店長クラスにまで上がれないとなるとキツイ業界だとは思います。例えば他の業種である営業とか製造業であれば平でも定年まで現役でできそうな気もしますが、ホール店員となると体力的な面でも不安になりますよね。
「40すぎの禿げた店員をみるとぶしょったいと感じる」というコメントにもお気持ちはよく分かります。
たしかに40過ぎても釘師とか店長であればいいのでしょうがホールスタッフはキツイですよね。
かくゆう私も出世には人一倍苦労しました。
今でこそパチンコ店長のホール攻略というタイトルでブログを書いていますが、ここまで辿り着くのには熾烈を極めました。
私自身、本当に欠点の多い人間なものですから自己改革しようとしてもできる部分には限界があり、とにかく人には負けない長所を伸ばし存分に持ち味を発揮することを心掛けました。
それでもいくつかの壁にブチあたり、店長というポジションは夢のまた夢だったのですが家内には「あなたは大器晩成で絶対に店長になれるから大丈夫」と励まし続けられました。
店内では誰よりも早く出社し誰よりも遅く退社。休日も仕事のアイデアを考えたり、家のPCを叩いて仕事することも多かったです。悪い上司にも何度も出くわし何度もパワハラを受けました。家に帰ると頭に来て壁やドアを破壊することもありました。
ただ、家内や子供に手を出すことは一切なかったし、そういった気も起こしませんでしたね。
家内は仕事の悩みに対して冷静かつ的確なアドバイスをいつも出してくれました。
同期や後輩にも追い越されましたがそういったプロセスで店長になりました。
ですから、ホールスタッフではなくマネージャー職を目指すのであれば「昇進する気もあまりなく、仮に昇進出来たとしても副主任がいい所」と言っている限りは絶対に昇進はないと言えるでしょう。
ただ、私自身も長いキャリアの中で、そういった時期はありました。
言い換えると「現状に満足していて上を目指していない時期」です。
それは主任に昇進した時であり、主任から副店長というポストにはかなりの壁がある為に、自分には無理と初めから決め付けていた時期はありましたね。
ただ、それがふとした時に「副店長は偉そうにしているけど実は大したことない」ということに気づいたんです。
そこから自分にもなれそうという希望ができて徐々に差を縮めて行くことができました。
ですから、あささんも今は昇進する気があまりなくてもふとした瞬間に状況が変わることがありますよね。
昔、こんなことを言う上司はかなり多かったです。
「マネージャーにならないのであればパチンコ業界なんて辞めちまったほうがいいぞ」
たしかに、40~50にもなってホール業務をやるということは体力的にも精神的にもキツイと思います。
ですからそうならない為に、上を目指すといったことなのかなと思います。
あささんが将来に不安を感じて転職を考えるのであれば、それはそれで間違っていないと思います。
まあ、せいぜい30代中盤から後半に掛けて店長にならないと、その年代でホール業務をやるのはなかなか厳しいかもしれません。その一方で、仕事ができて上から評価されれば、たとえ20代でも店長になる人は沢山います。
ただ、これは私自身が出世には人一倍苦労したから言えることなのですが「40すぎの禿げた店員をみるとぶしょったいと感じる」といったことは個人的にはないです。
「店長さんは歳をとったホールスタッフについてどう思いますか?」とありますが、別にその人の接客がホスピタリティに溢れているのであれば、問題ないし素晴らしいと思います。
40代過ぎの店員でも肝心なのはその人の身だしなみや接客といった仕事に対する姿勢であって、そこが素晴らしいのであれば恥じることはないと思いますね。
実際に私がハイエナ稼働で手駒にしているホールは合計17店あります。
その中で特に接客が良いと印象に残っている店員さんが二人いるのですが、一人は30代後半の禿げた店員さんで、もう一人は50代前後の小太りで背の低い中年男性です。禿げた店員さんは四六時中笑顔や客とのアイキャッチを意識しており接客に対する相当な意識レベルを感じましたし、中年男性の方は呼び出しランプやジェットカウンターの対応の際にはいつも笑顔で小走りで対応し汗をかきながら頑張っている姿が好印象です。
私はこのお二人を見たときに、その年齢でホール業務に携わっていること自体に後ろめたさがあるかどうかはわかりませんが、だからこそ人一倍接客には意識して頑張ろうという気持ちが伝わってきました。
ですから、その人の心構えが重要なのであって「歳をとったホールスタッフ」ということだけで否定することはないですね。
さらにいうと体力的な不安もあると思います。
ホールでの仕事は力も体力も要求されますからね。
しかし、これにおいてはそれほど問題ではないという理由が二つあります。
一つは、昔と違って各台計数機が増えてきたことによる身体的な負担の軽減です。
各台計数機があると玉運びといった業務がなくなり体力的にかなり楽です。
そして、業界では今後も各台計数機の流れが来ているので、玉流しや玉運びといった業務は今後間違いなく減っていきます。
そしてもう一つは、コンディション作りです。
私は極端な話、プロ野球選手もサッカー選手もパチンコ店の店員も一緒だと思っています。
ここで言いたいのは仕事(試合)に望む上でのコンディション作りですね。
ホール業務は歩くのが主な業務ですので、足に優しいシューズを履いているのかという話です。
足が痛くて仕事ができなくなったら仕事を辞める(引退する)ことになるかもしれません。
その為には、靴には投資すべきです。
ホール用のシューズを靴の流通センターのワゴン内にある1,980円のものを買う人がいますが長期で働くのであればもっと良い靴を買うべきです。私は今でこそ店長ということもあり革靴ですが入社してから主任くらいまではグラビスやニューバランスといったとても履き心地の良い靴を履いていました。ですから足腰を痛めることもなく現在も働けています。
その他にも、普段からストレッチをしたり休日は運動をしたり。
長くホールで仕事をするのにはそういった普段からの体力作りも大切かと思います。
ですからスポーツ選手と一緒だと思っているのです。
実際に私がマネージャー職になれなかったときは、会社の定年である60歳までずっとホールスタッフという可能性もあったわけですからその年代になっても長期的に働けるようにどうするかということを考えていました。
そりゃあ、店長になってしまえばホール業務の負担はなくなり体力的には楽です。しかし、最悪のケースを想定して働いていましたね。
例えばリッツカールトンホテルのドアマンだかフロントマンだかわからないですけど、かなり年配のスタッフでもプロ意識を持って働いている方っていますよね。
そういう人に対して「この年代でホール業務なんて」といった見下した意見は出てこないというのが個人的な感想ですね。
かなり長文となってしまいましたが、話をまとめると今の会社でそこそこの給料をもらっていて辞めたくないのであれば無理して辞める必要はないと思います。
そして、上を目指すのであればそうすればいいと思いますが、それが達成できなくても悲観することはないかなと思います。
っていうのも、自分の仕事を恥ずかしいと思ってやるのか、誇りを持ってやるのかはその人の気の持ちようだからです。
もし恥ずかしいと思うのであれば辞める選択肢もありだと思いますけどね。
一つ言えるのは「年金は減らされる・医療品は増やされる・老人比率が増える」というこれからの時代、サービス業で働くシニア層が増加するのは間違いありません。
十年前とかは年配層が働いているのはスーパーや定食屋くらいでしたが、今ではコンビニやファミレスやファーストフードでもけっこう見かけますよね。ですから年配でも現場で働くって状況が今後は当たり前となると思います。
そうなった時代ではパチンコホールで働いている年配のスタッフも別に珍しくないですよね。あとは見た目が恥ずかしくないような行動をすればいいのではないでしょうか。