スロットの「掛け持ち」「先取り」「不正行為」で起こった惨劇
最近、私の管轄のホールで、新手の掛け持ち行為の報告があったので記事に書こうと思う。
自分より後の整理券番号の人が絆をゲット?
とあるイベント日に、抽選整理券が120枚出たのだが、その日の客は朝一から絆になだれ込む形となった。
絆に客がなだれ込んだ理由としては、イベント日に毎回6を入れていたからである。
といっても、割合としては20台中1~2台程度であるが、4も1~2台入れていて、最低でも2を使っていたので客側には非常に盛況であった。
そして、その日も例外なく開店と同時に一瞬にして絆コーナーが埋まったのだが、ここで事件が起こった。
「どういうことだこれは!?」
ある客が、店員に突っかかってきたのである。
話を聞いてみると、整理券21番で入場したのにも関わらず、絆が取れなかったというのだ。
もちろん、絆は20台しかないので、21番では取れない可能性が高い。
しかし、問題は23番の整理券で絆を打っている客が存在したのである。
そのホールでは、整理券をデータ表示機のフックに引っ掛ける形で、台を確保する形式になっているので、整理券何番の人がどの台を取ったのかということが、一目瞭然なのである。
そこで、その客は思ったわけだ。
「俺が入場した時には絆は満席だったのに、俺より後ろの人が、絆を取っているのはおかしいぞ」と。
そして、そうこうしているうちに、その近くにいた整理券22番の客もそこに加わってクレームを言ってきたのだ。
「納得できない!あの客の真相を突き止めろ!」と。
以上のように、2名の客からのクレームに発展してしまったので、そのスタッフでは対応できなくなってしまい、現場責任者のクラピカ主任が対応を代わることとなった。
「まあまあ、お客様。
私が対応致しますので、どうぞご安心ください」
これにて、初期対応したスタッフにしてみれば、一件落着である。
あとは、クラピカ主任が対応してれるのだ。
ただ、そのスタッフには一抹の不安があった。
「クラピカ主任はキレると見境なくなるけど大丈夫かな」
クラピカ主任の対応
クラピカは考えた。
いきなり、絆を打っている23番の整理券の人物に声を掛けると、あたかもその客が不正をしたかのような形になってしまうので、2次トラブルになりかねない。
そこで、まずは事務所のモニターにて映像をチェックすることにした。
すると・・
「ん!?」
23番の連れの男が不正をしていたことが発覚したのだ。
手口としては以下の通りである。
①15番の男が入場し絆コーナーの台を整理券で確保
②その後、15番の男は、23番の仲間が来るまでの間、空き台の絆1台の手前に立って、データランプをポチポチといじることによって後から来た客に、空き台でないようにカモフラージュしていたのである。
▽データランプ表示機の右下にフックがあるのだが、後から来た客にフックに整理券を引っ掛けさせないようにガードしていた
これを見た瞬間、クラピカ主任の頭に血が登った。
「ぐぬぬぬぬぬ・・許せんっ!」
しかし、その後、すぐにクラピカ主任は我に返った。
「ふう・・いけない、いけない(苦笑)
つい頭に血が登ってしまうのは、私の悪いクセだ。
もっと冷静になって対応しないといけないな」
客二人への注意対応
クラピカは思った。
「人間、誰しも間違いはある。
もし反省の色があるのであれば、出禁対応は勘弁してやろう」
クラピカは基本的に博愛家だった。
やはり人間であるからには、特には魔が差すこともあるだろう。
そういった時に、頭ごなしに叱りつけて出禁にするのでは可哀想だ。
人間は動物とは違って、理性的な生き物だ。
話して解決できない問題などない。
クラピカ主任はホールに戻り、絆コーナーに行くと、整理券15番と23番の客に声を掛けた。
「お客様。
少し、お話があるのですがよろしいでしょうか」
クラピカ主任の声掛けに対して、輩系の二人組は席を立ち、エントランス方面の静かな場所に向かった。
そこで、クラピカは不正行為の一部始終を伝えたのである。
「お客様も魔が差したのでしょう。
このような行為はいけませんよ」
すると、輩二人組はしらを切ったのだ。
「はあ!?知らねえな」
すると、次の瞬間!!
その後、身の危険を感じた輩二人組は、慎重に言葉を選んだのにも関わらず、クラピカ主任の体術の餌食となり、全治半年の重体となった。
そして、その惨劇後に我に返ったクラピカ主任は、そのまま行方をくらますこととなったのだ・・