500万借金した幼馴染みを打ち子に雇った時の話
3ヶ月ちょい前となる年末に飲み会した時の話。
その時は、小~中学生の時に仲が良かった地元の仲間6人と飲んだのだが、その中で一人なかなかヘビーな状態の友達が存在した。
500万借金した幼馴染み
その友達の名はケンミ。
小学生時代からの付き合いだった。
といっても、途中クラスが違っていた時は、遊ぶことはなかったのだが、社会人になった今も時々飲み会があると声を掛けているメンバーの一人であり、私も彼のことをいい奴だと思っている。
そして、私と同年代である彼も40代中盤なのだが、独身であり職業は派遣の工場員だった。
また、その時給は1000円程度であり、趣味は競馬とパチンコだった。
といっても、金がないので
競馬はワイドで数百円。
パチンコは低玉・低スロしか打たない。
というのも、彼には借金があったのだが、その経緯がなかなか考えさせられるものがあるので、今回記事に書いてみることにした。
ケンミの略歴
性格は温厚であり、宗派は創価学会である。
その為に、自宅では聖教新聞を取っていた。
小学生時代は1・2・6年。
中学生時代では2・3年の時にクロロと同じクラスであり、彼とは仲は良かった。
気は小さい方だが、スポーツはそこそこ得意。
小学生時代は野球少年団。中学生時代は野球部だった。
勉強の成績はまさに中間レベル。
その為、勉強が苦手だったクロロよりは成績優秀であり、クロロよりもワンランク上の高校へと入学する。
高校時代は
1年生の時に弁護士を目指すが
3年生の時には公認会計士へと目標を変更。
その後、創価大学への入学を目指すが受験に失敗し、会計士の専門学校へと進む。
専門生時代は競馬に目覚め、1年間で200万を稼ぐ計画を打ち立てるが、目標を達成できないままそのままズルズルと競馬を続けることに。
また、専門生時代はバイクの中型免許を持っていないのに、友人からの個人売買でGSX400(バイク)を10万で購入。
といっても、そのバイクのナンバープレートがなかったので、私の大学のキャンパスに遊びに来た時に、駐輪所に停めてあった、カワサキのバイクからナンバープレートを盗み取りそれを自分のバイクに取り付ける。
その後、GSX400が数ヶ月で故障すると、再び個人売買でGSX400を売ってもらった人物から、10万km走っているインスパイア(自動車)を30万で購入。
流石に普通免許は持っていたので、今度は正規のナンバープレートを作って乗っていたのだが、それも3ヶ月で故障してしまい廃車となることに。
そうこう言っている間に、一留して専門を卒業するも、当然公認会計士の資格を取ることはできずに、在学中に取った資格は簿記2級のみ。
その後は、アルバイトで務めた工場にそのまま社員として就職。
やがて、工場が倒産し無職になると、接骨院やら行政書士やらにも興味を持ち始め、長い歳月を掛けて目指すことになり、様々な教材に手を出してしまう。
その結果として作ってしまった借金はなんと・・
500万
以上が、ケンミの略歴である。
まあ、悪い奴じゃないんだが、一言でいうと
お金のリテラシーが低過ぎる。
お金にだらしないと言うべきなのだろうか・・。
というか、気軽に弁護士やら公認会計士やらを目指してしまうところが現実を見てない。
それでいて、接骨院や行政書士を目指すべく借金までして自己投資してしまうところが何とも痛い。
彼自身、その資格さえ取ることができれば全てが回収できると思って、借金して自己投資したらしいのだが、これには誰かの口車に乗せられてしまったんだろうかと思ってしまう。
これが典型的なノウハウコレクターっていうんですかね。
イベント日の打ち子のアルバイト
そんなケンミと飲み会で話していた時に、翌日とあるホールの激アツイベントがあるから打ち子として来てくれないかと誘ったところ喜んで乗ってきたのだった。
そのホールはある雑誌イベントの日には、絆・まどマギ・強敵などに1/3くらいの割合で設定456を入れる為に、毎回200~300人の行列ができていたのである。
実際に、翌日が休日ということもあって、久しぶりに行ってみようと思ったのであるが、それを打ち子という形でケンミを誘ったら喜んで乗ってきたのである。
内容的には時給千円での契約となった。
もちろん投資はすべて私持ちである。
ただし、抽選負けしたらその場で終了となるので、その場合は最低料金2千円を払うという契約とした。
で、その翌日に現地で待ち合わせして二人で並ぶと、予想以上の並びとなってしまい、引いた番号はというと
私⇒251番
ケンミ⇒270番
という痛い結果に・・。
当然、打てる状態ではないので、その後は即退散することとなり、ケンミに2千円を手渡すと、次回もこういったバイトがあれば声を掛けて欲しいと言われたのだった。
どうやら、そこから数分の場所の工場で働いているらしく、3交代制で丁度抽選時間の1時間前に仕事が終わると言うのだ。
その為、抽選のみの引き子要因としても、2千円で雇ってくれれば嬉しいと言われたのだ。
私は少しでも借金返済の足しとなってくれればウィン・ウィンであると思い、快く承諾するとケンミは帰り掛けに以下のような言葉を発してその場を去ったのである。
「ありがとうクロちゃん。
さっき、会社の同僚からA店でパチスロ打ってるっていうから、今から遊びに行ってくるわ。
じゃあね!」
「って、それもパチスロに溶かすんかい!」
そう。
ケンミは、いいヤツなんだが、お金のリテラシーがない人間なのだ。
そして、ノウハウコレクターという典型的な情報弱者であり、これは今の時代致命的といえるだろう。
そんなケンミに対して、スロットやネットビジネスで年間数百万稼いでいることを飲み会で話した時は、めちゃくちゃ驚いて目を丸くしていたのだが、言うまでもなく彼には難しいだろう。