全てのパチンコ業界人に読んでほしい顧客トラブルの話
今回は私が副店長だった時の思い出です。
率直に今回の記事においては、サービス業や会社組織における問題点。
そして、上司というものがいかにクズ以下の存在であり、信用できないものであるのかってことが書かれています。
それではどうぞご覧ください。
- ▼2スロから5スロへのメダルの持ち込み事件
- ▼なぜメダルの持ち込みが分かったのか?
- ▼メダルの持ち込み犯に声を掛ける
- ▼エリア長からの指示
- ▼従業員が絶対にやってはいけないこと
- ▼クレーム対応における間違った認識
- ▼解決の糸口は・・?
- ▼翌日の店長の対応
- ▼エリア長の愚行
- ▼主従関係そのものが問題
2スロから5スロへのメダルの持ち込み事件
当時、私が勤めていたホールではかなり早い段階で2スロをスタートした。
全国初の2スロというわけではないが、エリア最速ではあった。
ちなみに、その時の貸メダル料金は
20円スロット
5円スロット
2円スロット
の3種類。
その時のスロットコーナーのレイアウトは以下のような感じだった。
ざっくり説明すると、スロットコーナーの入口に近い場所に2スロが列で設置されており、その裏側に5スロがボックスで存在していた。
そして、今回起こった事件に関しては、結論から言うと2スロから5スロにメダルの持ち込みがあったというものだった。
まあ、このようなメダルの持ち込みに関しては取り締まっていてもなかなかなくならないものであるのだが、今回持ち込んだ人物に関してはかなりの常習性があり、即出禁にすべき輩だったのである。
ちなみに、持ち込みの手口は以下の通り。
画像のオレンジの台を見てほしいのだが、つまり2スロの120番台でメダルを借りて、5スロの73番台で遊技していたということなのである。
その手口は以下の通り。
~犯行手順~
①120番台(2スロ)に着席してメダルを借りる
②遊技しながらメダルをポケットに入れる
③73番台(5スロ)に移動してメダルを借りる
④ポケットに入れた2スロのメダル下皿に入れながら5スロを遊技
※ちなみに、2スロと5スロのメダルは同じデザインなので下皿に入れてしまえば分からない
このような形でメダルの持ち込みを繰り返しており、1000円500枚で借りた2スロのメダルを毎回半分以上は5スロに持ち込んでいたことと思われる。
ちなみに、期間にしておそらく1~2ヶ月はそのような不正を繰り返しており、週に2~3回くらい来店する常連だった。
つまりは・・
完全なる人間のクズ
40代中盤くらいの親父だったのだが、まったくどうしようもねえ奴である。
まさに、クソガキが駄菓子屋のお菓子を万引きする行為と同レベル。
別に2スロを打つ客層に偏見を持っているわけではないが、低スロにはこういうおかしな人物が存在するものだ。
率直に言うと民度が低いというか、特に1スロとか2スロを始めるとそういう奴らが集まるわけであり、だからこそ低スロの導入を避けたいというパチンコホールは珍しくない。
まあ、今でこそ2スロは多くのパチンコ店に存在しているが、当時はまだ珍しかった時代だったので基本的には民度の低い客層が多く、ICカードの盗難といったようなトラブルも20スロより低スロのほうが多かった。
なぜメダルの持ち込みが分かったのか?
ちなみに、なぜメダルの持ち込みが分かったのかというと、5スロの誤差メダルが頻繁に発生したことが原因である。
スロットにおいては、客が所持しているメダルと最終的にJCに流したメダルをホルコンで管理しているので、閉店時には常にプラスに誤差玉が上がるわけなのだが、5スロに関しては頻繁にマイナスになっていたということなのである。
※誤差メダルの詳細においてはこちらをどうぞ
パチンコ・スロットの誤差玉とは?
5スロの誤差メダルの原因においては当初はまったく分からなかったのだが、ある日、主任の一人が「そういえばあの親父が来店すると誤差メダルが毎回発生しているような・・」といったことに気づき初めたのである。
しかも、中央通路から離れている目立たない場所の120番台と73番台を打っている姿を度々見掛けているということを想像した時に「こいつは間違いない!」となった。
ってことで、過去にさかのぼって店内カメラをチェックすることに
ちなみに、通常のパチ屋ではハードディスクに映像が記録されており、おおよそ2週間くらいはデータが残っているのだが、今回の件に関しては2週間分データが残っていれば十分だった。
映像を確認するとその親父が、120番台(2スロ)でメダルを借りた後に何やらそのメダルをカメラの死角になる場所でポケットに入れている光景が・・。
その後、席を立って73番台(5スロ)に移動しているところを確認。
この時点で、黒であることが決定的となったので、次回来店したら声を掛けて出禁にしようと思ったというわけである。
メダルの持ち込み犯に声を掛ける
それから数日後、その持ち込み犯が来店し、いつも通り120番台に座ってメダルを借りました。
時間帯は午後5時。
その日、私は早番だったのでもう仕事を上がる時間でしたが、遅番スタッフの最高責任者は主任だったので、出禁対応は私がすべきと思いとりあえず非番の店長に連絡しました。
クロロ副店長
「お休みのところすみません。以前、お話した持ち込み犯が来店して2スロを打ち始めました。予定通り出禁の方向で対応しちゃいますね」
店長
「分かった。宜しく頼む」
基本的に出禁と補償の対応に関しては店長以上の決裁になっている法人が多いのですが、私のところもその類でした。
ちなみに、店長に電話が繋がらなかったらエリア長に電話せねばならないルールとなっており、副店長といえども勝手に対応してはいけないのです。
(特に勝手に補償対応してしまうと不正に繋がるので、いかなる場合も補償に関してはエリア長決裁となっている)
「今日は残業なしで帰れそうだったので、帰りに北斗剛掌を打ちに行こうと思ったのだが仕方がない。帰る前に一仕事してくるか・・」
以上のような気分で、私は客に声を掛けに行った。
「すみません、お客様。
ちょっとお話がありまして、こちらに来ていただけますか?」
73番台(5スロ)を遊技中の持ち込み犯に声を掛けると、私はその客と一緒にエントランス近くの駐車場に出た。
その後は、メダルの持ち込みに関する件を話したところ、当然しらばっくれたわけなのだが、店長との打ち合わせ通り出禁を言い渡した。
それに対して客は半ギレ状態で
「こんな店来る気なくなったわ!二度と来ねえよ!」
といった状態となり、これはスムーズにいってくれたと思った。
ちなみに、面倒くさいパターンとしては出禁をゴネるケースである。
そうなってしまうとかなり長引きそうだなと思ったのだが「二度と来ねえよ!」と言ってくれるのであれば話が早い。
そのまま、5スロの下皿に余っているメダルを流させて帰ってもらおうと思った。
(その下皿のメダルも2スロからの持ち込みであると思われるが)
「分かりました。
それでは、現在73番台の下皿に残っているメダルはレシートにしてお返し致しますので、そのままご交換されてお引取りくださいませ」
すると、輩は次のようなことを話したのである。
「お前!ふざけるな!!
千円入れて借りたメダルをそのまま換金したら換金率差で俺が損するだろうが!」
つまり、こういうことである。
5スロの交換率が100円24枚だったので、73番台に座った時に千円入れて200枚払い出されたメダルをそのまま換金すると、損をしてしまうという言い分だった。
ちなみに、その日はいつも通り73番台に座った時に千円で200枚のコインを借りて、さらにそこに継ぎ足す形でその前に打っていた2スロのメダルを持ち込んで遊技していたことが考えられるのだが、とりあえず客は「コインはいらねえから千円返せ!」の一点張りだった。
さらには「入店した瞬間に声を掛けねえで、メダルを借りさせてから出禁はねえだろう!」といった感じで、声を掛けるタイミングが遅かったということに対して揚げ足を取ってきたのである。
「これはマジで面倒なことになってきた・・。こいつどこまで守銭奴なんだ」
その輩は、見るからに生活保護をくすねて低スロ打ってるような雰囲気であり、ほんと社会に対する害悪以外の何者でもないと思った。
それに対して、原因を作ったのは貴方だから換金率差云々は知ったこっちゃありません。
といったようなことをオブラートに包んで話したのだが、客は「千円返せ」の一点張り。
こりゃあ、らちが明かないと思ってエリア長に電話することにした。
(先程書いたように、現金対応に関する件はエリア長に連絡せねばならない)
エリア長からの指示
ってことで、輩に少々お待ち下さいと伝えた上で、上司の小豆エリア長に連絡すると次のような返答だった。
「メダルを借りた千円を返せだと!?
なんでメダルの持ち込み犯にそんな対応せねばならねえんだ。
そんなの渡す必要はない」
「私もそう思います。
ただ、問題の客は納得せずに千円返せの一点張りです。
いかがいたしましょうか?」
「そしたら、出禁は出禁だけどすでに借りてしまったメダルだけ打たせることにしよう。
とりあえず、すでに借りた分だけ打っていいから千円は返金できないと伝えてくれ」
以上のような流れで、私は再度輩に話をした。
借りてしまったメダルをそのままレシートにすると損をしてしまうから、借りてしまったメダルに関しては遊技して良いと伝えたのである。
すると、次のような返答だった。
「ハア!?
お前、こんなムシャクシャした気分で打てるわけねえだろ!
この店には二度と入りたくねえから千円返せよコラッ!」
「いえ。ですから、千円の返金はできませんのでメダルをレシートにしてお渡しするか、すでに借りてしまったメダルを打っていただくかのどちらかとなります」
このような返答にも輩は納得しない。
そして、すでに18時を回っている・・。
こりゃあ、面倒なことになってきた。
その客は頭のネジが外れたような目つきで、私に顔を近づけてヒステリーを起こしている。
度々、その輩の唾が私に飛んでくるような状態だ。
ほんと頭のおかしそうな奴なので下手な対応はできない。
こういったキチガイは何を考えているのか分からない。
逆恨みされて出勤時に刺されるかも知れないし、車をイタズラされるかもしれない。
※そういえば2スロの新台打ついざこざで以前殺人事件起きた店がありましたね(^^;
キャッスル中丸店で殺人未遂事件|パチンコ台の取り合いでめった刺し
とりあえず、エリア長からは「千円の返金はするな」と言われ、輩からは「千円を返金しろの一点張り」。
それに対しては私は「どうにかメダルをレシートに変えるか、残っているメダルを遊技するかのどちらかにしてくれませんか?」と繰り返し発言するばかりで話は平行線を辿っていた。
従業員が絶対にやってはいけないこと
そうこうしているうちに日も落ちてきた。
そして、客は怒り狂いながら「お前のポケットマネーで済む話だろ!」なんてことを発言してきた。
つまり、私が自身のポケットマネーで千円払えば済む話ということである。
こんなクソ面倒くせえことから開放されるのであれば、もちろん千円くれてやってもいいと思っている。
実際にエリア長からはサンドに入れた千円を返金するすることはNGと言われているので、払うとしたら自腹となるがそんな金はぜんぜんくれてやってもいい気分だった。
しかし、それをしてはいけないということは、おそらくサービス業に携わっている読者の皆さんであればご存知のことだろう。
例えば、売上集計で千円足りなかった時に、自分の千円でそれを補填したらどうなるだろうか?
または、似たようなケースとして、両替機を回収して計数した時に千円足りなかったとする。
その千円は、何らかの機械トラブルや現金回収の時になくなったものと思われるが、もしその千円を自らのポケットマネーで補填したらどうなるのか?
そんなことしたら、降格である。
これは実際に以下の記事でも書いたが、自分のミスを自らのポケットマネーで帳消しにする行為はどこの会社でも降格というペナルティとなるだろう。
だから、それと同じようにエリア長から「現金で返してはダメ」と言われている以上、店の金庫から千円を返すことはおろか、自身のポケットマネーで千円返すことさえも絶対にやってはいけない行為だったのである。
そして、輩もそれを察したかのように「ここだけの話にしてやるから、お前のポケットマネーで解決すればいいだろう」みたいなことを何度も発言してきた。
しかし、それに対して「現金での返金はできない」という一点張りで対応すると、今度は店長を出せと言ってきたのである。
「お前に話してもらちが明かねえ!店長を呼びやがれ!」
ぶっちゃけ、こういう展開になることは理解できる。
だって、私には決裁権がなくて「レシートに交換して下さい」か「借りたメダルの遊技をして下さい」しか言えないんだもの。
上司から指示されたこの対応で客が納得しないと言うのであれば、他の指示を仰ぐか上司に対応を変わってもらうしかない。
私は、客に少々お待ちくださいと話した後に店長に電話することにした。
クレーム対応における間違った認識
その後、店長に連絡したわけだが、まあぶっちゃけ客のクレーム対応において店長に助けを求めるなんてことはしたくないというのは全ての従業員が心に抱いていることであろう。
それは、副店長であれ主任であれ、班長であれ平であれ変わりはない。
自分が顧客トラブルに対応できない結果として、上司に頼るという行為は絶対にしたくないものである。
その上司に頼るという行動自体が、自分のクレーム対応力の低さから発生しているものであるので、誰だって自分一人の力で解決したいものである。
だから、私は主任や班長時代においては何でも自分一人で解決しようとした。
しかし、それによって問題が解決せずに上司に怒られたことも度々あった。
考えてみれば、各役職において決裁できる権限が異なっているので、自分の権限で対応できないことであれば上司に対応を変わってもらうことは当然のことなのだが、それでも「顧客トラブルをテメエで解決できずに上司に頼るような奴は接客スキルがない奴」という風潮が私の会社にはあったし、多くの接客業にはそのような間違った風潮があるのではないかと思う。
ただ、その時の私はすでに副店長だったので「物事を円滑に解決するためには上司に頼ることも必要・・ってかそれがチームワークであり組織である」ということを理解していたので、気は進まないながらも店長に連絡したのである。
んで「千円返してはいけない」「レシートにして返すか借りた分のメダルを打ってもらう」という一部始終を伝えた上で、客が納得してないということを店長に伝えた。
しかし、それに対しての店長の返答は以下の通りだった。
店長
「客の言うことなんて聞かなくていい。
もう突っぱねちゃっていいから。
強引に帰ってもらおう」
クロロ副店長
「でも、ちょっと何をしでかすか分からない危険な匂いがしますが大丈夫ですかね?
輩は店長を呼べと言っています」
店長
「俺が行くことはないよ。とにかく言うこと聞かなくていいから。
突っぱねちゃって」
以上のように「突っぱねちゃって」の一点張り。
私もそれしかねえなと思って、半分投げやりになったかのように客と怒鳴り合う始末。
すると、私の怒鳴りに対してその1.5倍で客が応戦してくる。
まったくひるむ様子はなく
「テメエ!俺の家に来て話すかこの野郎!」
「おめえの頭かち割ってやるぞコラァ!」
と発言が過激になってくる。
その発言は脅迫として捉えられるが、それで警察呼んだら私が事を大事にしたということで上司からは責められるだろう。
まったく、クソ上司2人の責でどうにもならない状態になっているというのに・・。
解決の糸口は・・?
以上のように、上司からは対応を指定されてがんじがらめになっている状態で客を納得させなくてはならない状態だったのだが、状況を整理してみた時に一つアイデアが浮かんだのである。
基本的に客の言い分としては「換金率差で損したくない」ということであり、つまりは守銭奴というか。金の問題なのである。
そして、その金の問題において千円を渡して解決することはできない。
しかし、その守銭奴を満足させる手段は他にもう一つ存在することに気づいた。
それは、
クレームジュースである。
ご存知の通り、パチンコ店においては営業中に様々な機械的トラブルが発生するケースが多い。
それは、ハンドルの玉飛び不良であったり、メダルのセレクターエラーやレバーの不具合等など。
現在の遊技台においては大分トラブルは少なくなったのだが、それでも様々なトラブルが発生するケースがある。
そして、そういったトラブルによるクレーム対応をした後に、ごめんなさいの意味を添えて渡すのがクレームジュースなわけである。
(もしくはトラブルが長引きそうな時に「こちらをお飲みになってお待ち下さい」と渡す場合もある)
まあ、以上のようなクレームジュースが各パチンコホールに備えられているので、客が換金率差で損をしてしまった分のジュースを渡すことによって納得してくれないかと思ったわけである。
私は輩と口論になっている最中に、輩の打っていた下皿のメダルを流して、そのレシートで排出された特殊景品と端玉のお菓子が入った袋を、強引に輩に渡そうとしたのだが、当然受け取ってはくれなかった。
しかし、その中に「今回はすみませんでしたこれで勘弁してください」との意味を込めて、クレームジュースを5本ほど入れたのである。
つまり、千円で排出されたメダルをそのまま換金するとなると換金率差で輩が数百円損をしてしまうわけだが、それにジュースが5本プラスされれば現金換算で輩が得をするということになるわけである。
そのようなアイデアを思いついて、袋の中にコーヒーを5本ほど入れて渡したのだがするとどうだろうか・・
「ちっ!しょうがねえな」
どうにか納得してくれたのである。
しかしその後「頭に来たから最後に明日店長に文句いってやらあ」と捨て台詞を吐いて帰ったのである。
私はその後、店長に電話を掛けた。
クロロ副店長
「お疲れ様です。
どうにか帰ってくれました・・」
店長
「それは良かった。
よく帰ってくれたね」
クロロ副店長
「ほんと大変でしたよ。
エリア長からの指示で千円返金することはできないし、客は納得しないしで。
でも、クレームジュースを多めに渡してそれで納得してもらいました」
店長
「クレームジュース?」
クロロ副店長
「はい。
客は換金率差で損をすることに対して腹を立てていたのですが、サンドに入れた千円を返すことはできない。
だから、それに変わる補償的な措置としてクレームジュースを5本渡しました」
店長
「なんで、そんな輩にクレームジュースを渡したの・・。
クレームジュースは機械トラブルで迷惑を掛けてしまったお客様に対して渡すものであって、2スロから5スロへのメダルの持ち込みをするような輩に渡すものではないでしょ」
クロロ副店長
「・・はい。
申し訳ありません」
店長
「まあ、でも解決して良かったよ。
この後、エリア長にも報告しておいてね」
クロロ副店長
「かしこまりました。
あ・あともう一つお伝えしたいことがあります」
店長
「何?」
クロロ副店長
「今回はクレームジュースで強引に納得させましたが、明日最後に店長に文句を言いに来るみたいなことを帰り際に話していました。
おそらく千円の返金がなかったことに対して腑に落ちていないのでしょう。多分、明日来店すると思います」
店長
「ああ、分かったよ」
以上のような流れで会話が終了したわけだが、私がクレームジュースを渡したことに対して店長は気に入らない様子だった。
いや、その気持も分からないでもないが状況が状況でしょ。
それじゃあ、一体どうやって対応を終わらせろというのか?
強引に突っぱねていいと指示していたが、それをやって傷害事件に発展したら店長は責任を取ってくれるのだろうか?
いや、それはないだろう。
現場で対応した人間のクレーム対応力が低かったことが原因で起こった事件として私の評価が下がるのがオチだ。
店長の態度に対して私は納得いかなかったが、とりあえず輩との対応を終えたことに安堵して私は帰宅の途に着いた。
翌日の店長の対応
翌日は私が遅番で店長が早番だった。
私が、遅番の出勤時間よりもちょっと早い15時くらいに出勤すると、早番の店長との引継ぎに入った。
店長
「昨日の輩だけど、開店30分後くらいにやってきたよ」
クロロ副店長
「やはりそうでしたか。
どうでしたか?」
店長
「昨日の対応は納得できなかったと文句を言ってきたよ」
クロロ副店長
「でしょうね。
ずっと、千円の返金がなかったことに対して怒り狂っていました」
店長
「とりあえず、俺の方から客に詫びて千円返したよ」
クロロ副店長
「え・・・・・・・・・・」
店長
「あと、その客は嘆いたいたよ。
クロロ君の対応が悪かったから頭に来たって」
クロロ副店長
「・・まあ、ずっと輩の要求を突っぱねていましたからね」
以上のようなやり取りで引き継ぎは終わった。
しかし、昨日あれだけ千円返金するなと言っていたのに、なぜ返金したのだろうか?
実際に、開店後にやってきた輩をなだめる為に千円渡したのか?
もしくは、翌日クレームにやって来るということを事前にエリア長に報告した上で、許可をもらって千円返金したのだろうか?
いずれにしても、店長判断で千円渡すのはNGであり、それは現金集計で足りないお金を自分のお金で補填することと同様であり降格処分ものだ。
今思えばエリア長に確認すべきだったが、それ以前に今回の
「千円返したよ」
「クロロ君の対応が悪かったから頭に来た」
という店長の発言に、何とも言えない憤りとやるせなさが溢れ出し、そういう気力も起きなかった。
そりゃあ、私だって千円渡せば輩は納得して帰ったことだろう。
しかし、それをやるなと指示されていて、それを指示している上司が対応を代わってくれなかったから、輩は納得できずに怒り狂ったわけだ。
そして、翌日店長に文句を言いに来た時に千円渡して貰えば、そりゃあ納得するだろうし、その流れで「昨日の奴は対応が最悪だったんだよ」みたいな文句も言ってくることだろう。
(ってか「特殊景品」と「端玉のお菓子」と「クレームジュース」とさらに「1000円」も与えちゃってるんですけど・・)
以上のような、理不尽な出来事は接客業においては往々にして起こりうる。
だから、私自身は上司のことなんて1ミリも尊敬してないし、実際に私の所属する会社の中で尊敬できる人間なんて皆無である。
いや、実際には5~6年前であれば「この人はすげえ・・」なんて人が社内に複数存在していた。
しかし、しょせん上司はサラリーマンであり、社長の顔色ばかり伺って仕事している取るに足らないクズ野郎だと思っている。
私はこの4年半の間にネットビジネスで月間100万以上を安定して稼げるようになったので、社内の上司とはレベルが違う。
実際に上司の中には、一度会社を辞めてベンチャーを立ち上げたけど失敗して戻ってきた奴も存在している。
そういった起業で成功できなかった奴が、会社に舞い戻って重要ポストに就いていたりするわけだが、それに関しては起業スキルはないが会社で出世する能力に関しては長けていたということだろう。
私は逆だ。
会社で出世する能力は皆無だが、起業スキルは並外れたものを持っている。
(しかし、会社で出世する能力は皆無といっても実際にエリア長になっていることが凄い。いや、ほんとマジだから)
まあ、ちょっと話はズレたけど、とりあえず以上のような理不尽なことが接客業では頻繁に起こるわけだから、上司というものがいかに下らない存在なものかということを肝に銘じた方がいい。
もちろん、中には聖人のような上司も存在することと思われるし、実際に私自身の中でも過去にそういうレベルの上司が存在した。
しかし、そのレベルの上司でさえ根っこの部分では分かり合えないし、一緒に仕事をする上で今回のような理不尽なことが生じたりもした。
とにかく、会社組織というものであったり、特に接客業というものに関してはそれだけ複雑な心境が往々にして発生しうるのである。
エリア長の愚行
今までの話に関連することで、もう一つ頭にくることが起こったのでそれも紹介したい。
今回、私に対して「そんな客に千円返金するのはダメだ」と言い放った小豆エリア長だが、それから約2年後に次のような顧客トラブルが発生したのだった。
そのエリア長管轄のとあるパチンコ店で、客が怒り狂い店長の手にも負えないということで、急遽小豆エリア長が現場に駆けつけたということがあった。
客の言い分を聞いてみるとこうだ。
沖ドキで中段チェリーが出現したのに、ボーナスに当選しなかったという。
その時は、沖ドキが世に登場したばかりだったのだが、またたく間に人気急上昇となり増台したくても生産が追いつかず増台できないという状態だった。
当然、客も「中段チェリー=ビッグ+天国以上確定」ということを知っていたので、中段チェリーが出現したのに何も起こらないということにおいては頭にきたことだろう。
その客だけでなく、周囲の客も口を揃えて「たしかに中段チェリーが出現したぞ」と話している。
この場合は、逆押しペナルティが原因だと思われるが、客は順押しをしていたという。
その後、メーカーに連絡してもペナルティ以外で中段チェリーの恩恵が発動しないということは前例がないとのこと。
まあ、通常であれば突っぱねて終了というごくシンプルな顧客トラブルである。
だってそりゃそうでしょう。
遊技約款には機械トラブルによる補償はしないと書かれているし、今回の件で補償してしまったら似たような事例は全部補償するってことになります。
そりゃ大変なことにありますよ。
しかし、その客はかなり尋常じゃなく怒り狂っていたらしく、警察を呼ぶなどとわめきながら暴れていて手に負えない状態らしかった。
その結果・・
投資額を返金したのである。
しかも驚くべきことに、いくら使ったのか客に聞いて客の発言した投資額をそのまま返金したのである(たしか51000円とか言ってた)。
驚愕の対応である・・
部下には千円すら払わせないクセに、テメエが対応するとなった途端、金で解決か?
主従関係そのものが問題
その51000円はエリア長決裁で金庫から出したのか自腹で出したのかは分からないが、4~5人ほどの飲み会の席で私に話していたのを見ると、おそらくエリア長決裁で金庫から出金したのだと思われる。
以上のように、上司というものは現場で働く部下には一切手助けしないばかりか、
彼らのその対応に
制限を掛け
嘆き
蔑む
私は、現場では15年以上働いていたのでその理不尽な実態というものがよく分かっているし、そこからセクションが変わったエリア長という現場においても相変わらずその上に上司は存在し、会社組織の中で理不尽に思うことはいくらでもある。
そして、ここが重要なポイントなのだが、
そのような苦い経験をして部下の悩みというものに理解がある私でさえも、いざ立場が上になるとそのような感覚は頭から消えてしまい部下の気持ちをないがしろにする対応を日常的にやってしまうという現実である。
実際に、私自身が後から気づいたことであったり、周囲の人間から指摘されて気づいたことなど様々だが。
「この対応は部下にしてみればないだろうな~」
ということが往々にして起こるのだ。
そもそも上司&部下という主従関係という形態には、本来そのような問題を発生させる性質があるのだろう。
エクスペリメントという映画で、2週間だけ刑務所の看守役と囚人役に分かれて生活し心理実験を行うという話があったのだが、そこで招いた悲劇の結果と同じように、やはり主従関係となった時にどんな聖人であろうとも主は従を蔑むものなのである。
以上のような絶望的な現実が目の前にあるわけだが、ただその中でも接客業というものがどれだけ大変かということは分かっているし、だからこそ今回の件をパチンコ業界人の方に伝えたいと思って記事を書いた。
まあ、そういった理不尽な出来事に対しての解決策をここでは書かない。
むしろそういうものだと理解するだけで、気分は楽になると思う。
あとは、気分の持ちようというか各々で消化してくれって感じである。
あとは、もし接客において腑に落ちないことがあればぜひ以下のフォームからメッセージをいただきたい。
それに対する意見は後日記事で返答するつもりだが、それで気分が晴れてくれれば私も嬉しい。