[とんでもないパチンコエリア長の話 中編]慰謝料横領の疑惑?
昨日の記事の続きです。
過去記事は以下をご覧ください。
⇒とんでもないパチンコエリア長の話 前編
保釈された小豆エリア長
飲み屋で暴れて、警察にしょっぴかれた小豆エリア長は、簑店長によって4~5日後には保釈された。
その時に、簑店長がどのような行動をしたのかはわからないが、とにかく色々と大変だったらしい、弁護士だの何だの小難しい話が出てきたので、詳細までは憶えていない。
とにかく、捕まって身動きがとれない小豆エリア長を、簑店長の寝る間も惜しんだ苦心の行動で、どうにか助けることができたのだった。
しかし、保釈された小豆エリア長が簑店長に対して一番初めに発した言葉はというと・・
「世話になったとは思わねえからな!」
まあ、このようにパチンコの営業に関しては天才的な能力を持っていながらも、人間性に関しては大いに問題ありの人物なのであった。
店員が殴られてヤクザの事務所に乗り込む
ある日、客として来店していたヤクザの親分に、店員が殴られるという事件が発生した。
ちょうどその時に、私はホールを回っていたのだが、週に2~3回来店するヤクザの親分がいて、その人物は常に掛け持ちするのだった。
もちろん、掛け持ち行為に関しては店内ルールで禁止になっているので、取り締まるべきことなのだが、その親分に関してはどの店員も我関せずでいた。
当時は、ハンドルアースが禁止とされていなかったので、親分は2台並びの台を確保してハンドルアースで2台同時に遊技していたのだ。
しかし、ある日ほかのホールから転勤してきた若手社員が、その親分に掛け持ち禁止の声掛けをしてしまった。
こういった情報は初日から伝えておくべき事項なのだが話がいっていなかった、かくして若手社員は親分の頭突きを顔面に喰らって鼻を折ることとなった。
頭に血が登った親分は、そのまま席を立って帰った。
そして、信じられないことだが、その時に店内にいた雨夜副店長は警察に連絡するなどの対応はしなかったのである!
この情報に関しては店長はもちろん、エリア長さらには本社にまで話が行き渡った。
夜に若手社員の元に駆けつけた小豆エリア長は、以下のような言葉を発した。
「大変だったな・・。俺が慰謝料取ってきてやる。いくら欲しい?」
若手社員は答えた
「お金は入りませんので出禁にしてください。
あのような人がいる職場では働けません」
さらに、翌日には本社の専務からも若手社員に連絡があった。
「大変だったな・・。あとは、小豆に任せておけ、あいつがどうにかしてくれるから」
その後、小豆エリア長は雨夜副店長を連れて、2人で親分のいる地元ヤクザの事務所に出向いた。
事務所内には小豆が1人で入り、雨夜は扉の外で待つこととなった。
しばらくして、小豆が外に出てくると以下のような言葉を発した。
「曲がりなりにも相手はヤクザの親分だ。
こちら側の出入り禁止の要望に対して“はいわかりました”と言うことには無理がある。
金は払うが頭は下げねえということだ。
迷惑は掛けねえようにするから、今後も遊ばせてくれと言ってる」
「やはり、そうなりますよね」
「簑(店長)に伝えておけ、出禁にはできなかったが大人しくするとは言っていたということを。
あと、海物語3Rのボックスが全部で3つあったと思うが、その中の一つを掛け持ちOKのコーナーにするんだ。
親分にはそこで遊んでもらおう」
以上のような結果となり、結局出禁にはならなかった。
このことに対して、新人社員が不満を持ったのはいうまでもない。
小豆エリア長との豪遊
一方で、慰謝料の話は新人社員に何もなかった。
というより、新人社員はおろか簑店長でさえも知らなかった。
小豆エリア長がヤクザの事務所に乗り込んだ目的は
・慰謝料を取る
・親分を出禁にする
この2点であったわけだが、慰謝料がどうなったのかといった話は何もなかったのだ。
そして、それから約2週間後、早番勤務を終えた私が被害にあってから回復した部下の新人社員と事務所で話をしていると、たまたま事務所に立ち寄った小豆エリア長が2人に声を掛けた
「クロロ、鈴木。飲み行くか」
その日は、帰りにサンダーVを打ちたいと思っていたのだが、このような上司からの誘いは断れるハズもなく、私と新人社員は小豆エリア長の日産センチュリーに乗って、地元の繁華街に出掛けた。
まず最初に立ち寄ったのは、地元で有名な蟹の美味しい高級料理店。
そこで3人で4万円ほどの料理を飲み食いした。
私自身、こんな高級料理を食べたことは、生まれて初めてのことだったので感動した。
しかし、小豆エリア長は
「ここの蟹は水っぽくてイマイチだな。北海道の蟹はもっと締まりがあって旨い」
といったようなことを話していた。
その後、店から出ると30分ほど車を走らせキャバクラへ。
私は大のキャバクラ嫌いであるので、まったく楽しめなかったのだが、エリア長と新人社員は楽しそうだった。
そして、そこではけっこうな量の酒を飲んでしまったので、帰りの車においては新人社員がたびたび吐き気を催している状態だった(ちなみに、代行を利用している)。
その為、翌日は新人社員が早番で私は遅番なのだが、そのままエリア長のアパートに泊めてもらうこととなった。
その後、エリア長のアパートに入るとビックリ!
同じ店舗で働く女性アルバイトスタッフのヒトミさんが住み込んでいたのだ。
(当時の私よりも年上だった美人アルバイト)
おそらく、身の回りの世話をしてもらう代わりに、住居提供されているといったところだろう。
見た目もかなり可愛いスタッフだったのでこれはかなり羨ましかった。
ヒトミさんは、深夜の突然の来客に驚きを隠せなかったようだが、エリア長の指示で居間に二人分の布団を並べると、そこに雑魚寝するようにクロロと新人社員に伝えた。
そして、最後に当然ながら以下のような言葉を発した
「私がここに住んでいるのは、みんなには黙っていてくださいね(微笑)」
慰謝料の行方は?
翌日、新人社員はゲロを吐きながら早番勤務に向かった。
一方、私は遅番出勤だったので昼過ぎまで眠って、一旦自宅でシャワーを浴びたあとに、15時過ぎから遅番勤務に向かった。
今回は飲み過ぎてしまったが、二人とも翌日の勤務に支障をきたすことはなかった。
それにしても、エリア長から蟹とキャバクラをおごってもらい
おそらく3人で10万近く掛かったと思われる。
それはそれでありがたいことなのだが、その一方で慰謝料の話は一切新人社員に対してなかった。
その後も、その新人社員が慰謝料をエリア長から受け取ったという話は聞いてないので、おそらくヤクザの親分から受け取った慰謝料はすべて自分の懐に入れてしまったと思われる。
しかし、それでは心苦しいから新人社員と、その場にいた私(クロロ)を飲みに連れて行ったのではないだろうか?
この真相は謎のままであるが、どうもそれしか考えられない。